三菱UFJ環境財団・神戸大学助成プロジェクト、ESD対話シンポジウム「持続可能な環境?―現代の環境問題への取り組み、そして公害問題の歴史からわれわれは何を学んだのか―」

2014年11月22日

開催趣旨

神戸大学ではESDをめぐり、さまざまな学部の協働で、教育・研究を推進してきました。今回は三菱UFJ環境財団からの助成を受け、一般の方も交えて、公開シンポジウムを開催したいと思います。

このシンポジウムのために、神戸大学のESDでは、以下の専門家の先生方による公開授業が組まれています。

  • 松岡夏子氏、豊島ゴミ問題と日本と東南アジアの廃棄物問題の現状 (10月15日)
  • 伊藤明子弁護士、アスベスト泉南訴訟の実践について(仮) (10月29日)
  • 海老一郎氏、釜ヶ崎に学ぶ:日雇い労働者の労働と生活 (12月17日)

また、ESDでは、学生たちの「アクション・リサーチ」として、さまざまな現場訪問や、フィールド・ワークを展開してきました。このシンポジウム関連では、環境問題の学生による現場訪問として、以下の予定が組まれています。

  • 香川県、豊島・直島、産業廃棄物不法処理現場および廃棄物処理場の訪問
  • 泉南アスベスト訴訟の現場訪問、原告団の方々との交流

これら学内外での教育実践をふまえ、さらにESDの実践を、さまざまな視点から深めることを意図して、このシンポジウムを企画しております。そのために、環境問題の世界では、国際的にも重要な以下の3名の方々を神戸にお招きすることにいたしました。

  • 豊島の持続可能な環境のために、市民的な関与の実践を続ける豊島住民会議の石井亨氏
  • 日本環境問題の泰斗であり、待望の大著『戦後日本公害史論』 (2014年7月) を刊行された宮本憲一先生
  • パリ大学で教えておられ、日本と東アジアの公害問題・環境政治に造詣の深いポール・ジョバン先生

このシンポジウムでは、現場を見た学生たちが、これらの先生方と、深く厚い意味での「対話」をすることを目指します。また授業をいただいた先生たちに加え、神戸・尼崎でのアスベスト問題を地道に取材する神戸新聞・記者・加藤正文氏にもご参加いただき、現場の最先端からの報告を受けながら、一般参加の市民の方々も交え、「パブリックなディスカッション」ができればと考えています。

そのため (現在の) 「環境問題」を (過去の) 「公害問題」との連続性・非連続性の両面からとらえ直すことを目的にしたいと思います。 またさまざまな具体的な環境問題の現場での経験が、現在のポスト311的な状況のなかで、そのように考えられるのか、そもそも環境問題とは何か、持続的発展とはどういう意味かを問い直すことを試みます。それはESDという枠組みでのいわゆる「アクション・リサーチ」や「対話型教育」の実践として、これらの問題をパブリックな空間のなかで考えてみることでもあります。

開催概要

テーマ
「持続可能な環境? ―現代の環境問題への取り組み、そして公害問題の歴史からわれわれは何を学んだのか―」
日時
2014年11月22日 (土) 10:00-17:00
場所
神戸大学国際文化学部内 生協食堂
参加方法
一般からの参加希望者は、visa4skobe@gmail.com まで、まずは事前にメールでお申し込みください。一般参加者は、11月22日の本シンポジウム、および10月15日・29日、12月17日の公開授業のみ、参加が可能です。(フィールドへの参加は、神戸大学の受講生のみです。)
主催
神戸大学ESDコース専門委員会
関連リンク

プログラム

時間 内容
10:00-10:15 挨拶・開催趣旨

第1部: 講演と問題提起

基調報告: 豊島の経験から持続的環境を考える
時間 内容
10:15-11:00 石井亨氏 (豊島住民会議、元香川県会議員)
「豊島産業廃棄物不法投棄事件とは何だったのか、そのポスト311時代へのインプリケーションは何か?」
テーマ1: 持続的環境についての具体的な取り組み
時間 内容
11:00-11:30 伊藤明子氏 (大阪アスベスト弁護団、弁護士)
「アスベスト被害の原点・泉南から見た国の責任」
11:30-12:00 加藤正文氏 (神戸新聞記者)
「海外と尼崎、そして (神戸) 震災アスベストの現状 (仮)」
12:00-12:30 松岡夏子氏 (ゼロ・ウェイスト・アカデミー、三菱UFJコンアルティング)
「家庭ごみ減量最前線:日本と東南アジアの事例から」
12:30-13:15 (昼休み、ランチ)
テーマ2: 歴史的視点・世界的視点からの問題提起
時間 内容
13:15-14:00 ポール・ジョバン氏 (環境社会学、パリ第7大学)
「公害訴訟運動と科学:フランス、台湾と日本の事例をめぐって」
14:00-14:45 宮本憲一氏 (環境経済学、大阪市大名誉教授)
「戦後日本公害の歴史的教訓」
16:30-17:00 プレゼンターからのレスポンス、全体ディスカッション、松田と塚原のまとめ
14:45-15:00 (コーヒー・ブレーク)

第2部: パブリック・ディスカッション (司会 塚原)

時間 内容
15:00-16:00 全体の交流ディスカッション「ワールド・サイエンス・カフェ・カム・チュートリアル・ディスカッション (World Science Café cum Tutorial Discussion: WSCTC)」、KTM (Kobe-Tsukahara-Matsuda Method) 方式での議論
16:00-16:30 学生マスターからのディスカッションの結果報告
16:30-17:00 プレゼンターからのレスポンス、全体ディスカッション、松田と塚原のまとめ
17:30-18:30 (簡単なワン・コイン・レセプション)

(ESDコース専門委員会)