地域歴史文化大学フォーラム「地域歴史文化継承における大学と研究機関の役割―広域災害への備えと人材育成―」を開催しました

2016年12月07日

平成28年11月12日(土)、本学人文学研究科および同地域連携センターは、大学共同利用機関法人人間文化研究機構(国立歴史民俗博物館・国立民族学博物館)、東北大学災害科学国際研究所、COC+ひょうご神戸プラットフォーム協議会の共催により、地域歴史文化大学フォーラム「地域歴史文化継承における大学と研究機関の役割―広域災害への備えと人材育成―」を開催いたしました。

フォーラムの冒頭では、本学の内田一徳理事/副学長より開会の挨拶があり、続いて増本浩子人文学研究科長より主催者挨拶、さらに平川南(みなみ)人間文化研究機構理事より共催者挨拶がありました。平川理事からは、歴史文化資料の防災・減災へ向け、人間文化機構と東北大学そして神戸大学が中核となる全国の国立大学・共同利用機関の間のネットワーク構築をめぐる構想について説明がありました。

フォーラムは、まず本学の奥村弘地域連携推進室長より「地域歴史文化拠点としての大学の役割―神戸大学人文学研究科地域連携センターの活動から考える―」と題した報告が行われ、以下、佐藤大介東北大学災害科学国際研究所准教授による「宮城での歴史資料保全活動、「その先」へ向けて」、伊藤昭弘佐賀大学地域学歴史文化研究センター准教授による「地域の研究拠点として―佐賀大学地域学歴史文化研究センターの10年―」、寺内浩愛媛大学法文学部教授による「愛媛大学と地域歴史資料の保存・活用」と題した報告がそれぞれなされました。ここでは、歴史文化を含めた知の拠点として国立(地方)大学の意義があらためて確認される一方、地域の中の大学として社会との関わりが重要となってきていること、人材としての学生数や大学経費の減少など大学・研究機関の課題が多く、そのことが地域歴史遺産の保全へも影響しつつある現状などが報告されました。

なお、4氏による報告のあと、三角菜緒九州国立博物館アソシエイトフェローより「熊本の被災文化財とレスキューの現況」と題した緊急報告がなされ、本年4月の熊本地震の復興が進まず、被災資料への対応(救出)も非常に遅れている現状が報告されました。

各報告のあと休憩をはさみ、市澤哲人文学研究科副研究科長の司会による討論が行われました。ここでは、フォーラムにご参加いただいた方々より各地域・各大学の現状などについて発言があり、報告者を交えて活発な議論が行われました。フォーラムの最後には、久留島浩国立歴史民俗博物館長による全体総括が行われました。

今回のフォーラムを通して、大学の持つ専門知と社会が広範に持つ社会知を循環させ集約してゆく必要性や、文化財保全への寄与など地域歴史文化を継承してゆく拠点として地域に所在する大学や研究機関の存在とそのネットワークの重要性などが確認されました。論点が極めて多岐にわたった意義深いフォーラムとなりました。

フォーラムのあとには情報交換会が開かれ、リラックスした雰囲気の中での参加者同士の交流が行われました。

(人文学研究科、同地域連携センター)