76年ぶり 戦前に手放された絵画の里帰り

2017年06月29日

神戸大学では、このたび、アメリカ在住のクリス・エンゲル (Chris Engle) 氏から本学にゆかりのある絵画作品をご寄贈いただくこととなりました。

今回の寄贈作品は、本学卒業生の洋画家・中山正實氏が描いた旧制神戸商業大学講堂 (現神戸大学出光佐三記念六甲台講堂) 壁画三部作の一つ「雄図」の習作。当初は東京にある中山氏のアトリエで保管されていましたが、太平洋戦争開戦直前の1941年秋に、「国益の為」との理由で不本意のまま手放されるこことなり、その際、作品を手放す「愛惜」の気持ちと「安住の所を得れば即ち吾に報示せよ」とのメッセージを作品の裏面に書き残しました。

戦後、ニューヨークで本作品を購入されたクリス・エンゲル氏は、裏面のメッセージに気付き、このたび中山氏の意志を尊重して、彼の母校であり、壁画本作の所在地である神戸大学に寄贈を申し出られました。

この寄贈に対して、6月26日(月) に学長室において、感謝状贈呈式が行われ、武田学長は「創立115周年の記念すべき年に、本学の代表的な壁画の一つ「雄図」の習作が見つかりうれしい限りです。対の壁画「光明」の習作もどこかで見つかれば幸いです。」とコメントしました。今後、寄贈された作品は、出光佐三記念六甲台講堂のホールに展示されます。

(広報課)