経済経営研究所創立100周年記念連続シンポジウム「幸せの計り方」を開催しました

2018年09月14日

9月12日(水)、計算社会科学研究センターと社会システムイノベーションセンターは、出光佐三記念六甲台講堂において、シンポジウム「幸せの計り方」を開催しました。このシンポジウムは、2019年に創立100周年を迎える経済経営研究所の記念事業の一環として開催したもので、学内外から約215名が参加しました。

始めに、武田廣学長より開会の挨拶があり、続いて上東貴志計算社会科学研究センター長からの開会の趣旨説明と、山﨑幸治社会システムイノベーションセンター長からの挨拶がありました。

続いて、本学卒業生でフリーアナウンサーの朝山くみさんの司会のもと、異なる分野からの3名の講演者が登壇し、「幸福」についてそれぞれの見地から講演を行いました。

社会システムイノベーションセンターの西村和雄特命教授は、「幸福とは何か」と題し、国内2万人に対するアンケート調査を行い、所得や学歴よりも「自己決定」が幸福感に強い影響を与えていることを明らかにした研究を紹介しました。また、以前に実施した調査により、関心をもって見守る「支援型」の子育てを受けた方が、所得や学歴・幸福感について高い水準にあることが分かっていると説明し、様々な要因の幸福度への影響について話しました。

保健学研究科の橋本健志教授は、「精神医学における幸福度」と題し、「こころの病気」とは何なのか、どのような症状が見られるのか、それらに対する治療などについて解説。こころの病気の患者が活き活きと幸福に生きるために大事なこととして、患者の回復力を本人も周りの支援者も信じるということ、お互い様という感覚を持つことなどを紹介し、幸せについて固定的な枠を当てはめて考えてしまわないよう注意が必要だと話しました。

内閣府政策統括官(経済財政分析担当)付参事官(地域担当)の広田茂氏は、「原子力発電所事故が幸福度に与えた影響」と題し、京都大学経済研究所先端政策分析研究センターで行った共同研究を紹介。アンケート調査を行った結果、回答者の住所の福島原発からの距離により、国や報道機関への信頼度、健康を重視する度合い、家計状況や家族関係を重視する度合いなど、幸福度・生活満足度に影響する様々な項目について差が認められたことを説明しました。

講演の終了後、講演者と朝山くみさん及び、経済経営研究所のロギー恵理子助手が壇上に上がり、上東計算社会科学研究センター長の司会のもと、フリーディスカッションを行いました。朝山さんとロギー助手は、それぞれの現在の生活や子育て・幸福について思うことを紹介し、各講演内容で疑問に思った点などについて、講演者と議論しました。参加者からも多くの質問が寄せられ、活発な意見交換が行われました。

(計算社会科学研究センター・社会システムイノベーションセンター・広報課)