神戸大学合同登山隊が来秋、チベット未踏峰KG-17に挑戦

2014年04月02日

遠隔より撮影したKG-17峰

神戸大学山岳部・山岳会は創部100周年の2015年、チベット未踏峰KG-17(6,536m)に初登頂する計画を立てています。中国地質大学(武漢)との合同登山隊で、「第三次神戸大学・中国地質大学カンリガルポ山群合同学術登山隊」が正式名称です。2015年9月下旬~12月初旬の70日間に日本側は総隊長、登山隊長、隊員7人程度に地質の学術登山隊も同行。中国側には隊長と隊員7人程度の派遣を依頼しています。

4月4日には中国地質大学の頼旭龍副学長らの一行が来日して福田秀樹神戸大学長を表敬訪問するとともに、氷ノ山で交流登山を行います。

神戸大学山岳部・山岳会は創部以来、一貫して「未知への挑戦」を旗印としてきました。1958年、南米パタゴニア・アレナレス峰(3437m)初登頂以来、1976年シェルピカンリ峰(7380m)、1986年クーラカンリ峰(7554m)の二つの七千m峰を含む6つの未踏峰の初登頂を行うなど、探検的登山を途絶えることなく続けて今日に至っています。

21世紀に時代が移り、もはや世界には登るべき未踏峰などなくなったとして先鋭的な登山はより困難なバリエーションルートに向かい、また八千m峰14座登頂や高齢者によるエベレスト登頂など、より個人的で冒険的登山スタイルが注目を集めるようになっています。しかし、ヒマラヤの東に目を転じると無数の六千m峰が知られざる存在として人類にその頂を踏ませず残されています。ヒマラヤ山脈の北を東に流れるヤルツァンポー川がナムチャバルワ峰とギャラペリ峰の峡谷を抜けて大屈曲点で南に流れを変え、プラマプトラ川となる地が従来ヒマラヤの終点と言われ、その東は地理的情報に欠ける暗黒の地とされてきました。実際には北西から南東に全長約280kmのカンリガルポ山群が存在します。歴史的にはインドと中国の国境未確定地として19世紀以降20世紀末まで禁断の地として外国人の入域が拒絶され、きわめて少ない探検記録が散在するに過ぎません。

神戸大学ではクーラカンリ峰初登頂後にラサから成都まで学術調査隊が川蔵公路を旅した途上に未知なるカンリガルポ山群の存在を知り、これまで2度の遠征を実施しました。

2003年第一次カンリガルポ山群遠征
ルオニイ峰(KG-1 6882m, 山群の最高峰) 5900mにて敗退
2009年第二次カンリガルポ山群遠征(中国地質大学と合同実施)
ロプチン峰 (KG-2 6805m) 初登頂成功(カンリガルポにおいて世界初)

そして、2015年の山岳部創部百周年事業として、第三次カンリガルポ山群遠征を行うことを計画しています。目標はチベット最大の氷河であるラグ氷河を遡り、源流の最高峰であるKG-17(6536m)の初登頂を目指します。今回も第二次隊と同様、神戸大学と25年以上登山交流を続けている中国地質大学(武漢)と合同で実施します。中国地質大学側ではチベット人学生も参加する予定で、登山を通じて日漢チベットの3民族の学生が友好関係を築くことが期待されます。

また、この地は地質学など自然科学の研究対象としても未知なまま残されており、学術調査隊も企画しています。皆様の今後のご支援をお願いします。

この企画の問い合わせは実行委員長の山形裕士農学研究科教授(電話:078-803-5875 Email:yamagata@kobe-u. ac.jp)にお願いします。

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広報室