神戸大学

第139回 都市安全研究センター・オープンゼミナール

2010年05月17日

神戸大学の都市安全研究センター (RCUSS) では、「オープンゼミナール」として、市民 (たとえば自主防災組織、ボランティアなどで活動されている方や安全に関心のある方々)、専門家 (たとえば都市計画、建築、消防、防災機器、防災システムほか) の方々を対象として、都市安全研究センターで実施している研究の発表を行うと共に、関連する研究で外部から講師をお招きして話題提供していただき、参加者をまじえて議論をする場としています。どうぞご自由にご参加ください。

日時
2010年5月22日 (土) 14:00~17:00
場所
神戸大学工学部 C1-301教室
内容

(1)ジャワ島中部地震による震災障がい者とCBR (地域に根差したリハビリテーション) を通した生活再建支援

阪本真由美 (人と防災未来センター研究員)

2005年にはパキスタンで地震災害、2006年にはインドネシアで地震災害、2010年にはハイチで地震災害というように、近年、開発途上国で地震災害が相次いで起こっています。開発途上国では、土着の工法で建てられた耐震性が低い建築物が多数あり、地震が起こるとそれらの建築の下敷きとなり多数の人が受傷します。これら受傷者の多くは、十分な医療措置を受けることができず、また、社会福祉体制が整っていないことから、障がいを負っても何ら支援も受けられない状況にあります。本ゼミナールでは、2006年5月27日にインドネシアで発生したジャワ島中部地震災害により震災障がい者となった人々の生活状況を紹介するとともに、従来から地域で展開されてきた「地域に根ざしたリハビリテーション (CBR) 」を活用した、震災障がい者の生活再建支援の取り組みを紹介します。

(2) 震災15年残された課題 震災障がい者

室崎益輝 (関西学院大学教授、神戸大学名誉教授、神戸大学都市安全研究センター特別研究員)

阪神・淡路大震災がもたらした数多くの被害の中で、次の災害に向けてその軽減のための方策が講じられたものが少なくない中で、 見落とされ対応が放置されてきた被害のひとつとして「震災障害」がある。 震災障害は、四川やハイチでも大きな問題となっており、 震災障害者をなくすための方策の在り方が問われている。 どうすれば、震災障害者の問題を解決できるかを、阪神・淡路大震災での実態を踏まえて、考える。

備考
オープンゼミナールの参加費は無料です。 (事前申し込み不要)
問い合わせ先
TEL: 078-803-6440 (都市安全研究センター 北後)
今後の予定については、下記ページをご覧ください。

http://www.research.kobe-u.ac.jp/rcuss-usm/muropen/index.html

(都市安全研究センター)