神戸大学

キャリアカフェ「イノベーションに生きる女性研究者たち」を開催しました

2009年11月24日

工学部学生ホールで11月17日、神戸大学男女共同参画推進室、(独) 産業技術総合研究所、兵庫県立男女共同参画センターの合同企画として、第6回キャリアカフェを開催しました。冷たい雨が降る中、学内外から会場に37名、ウェブ会議の中継に2名が参加しました。

キャリアカフェ「イノベーションに生きる女性研究者たち」を開催しました

ゲストトークは、工学研究科准教授の鍬田泰子氏が「大学の女性研究者だからできること」、パナソニック (株) の山田由佳氏が「『できる』を『できた』に…そして今~電器屋さんで電気を創る~」、(独) 産業技術総合研究所の栄部比夏里氏が「自分の軌跡・研究と私生活の山と谷」というテーマで、研究者としてのそれぞれの生き方について語りました。

阪神淡路大震災のあった年に神戸大学工学部に入学し、現在はライフライン地震工学を研究テーマにしている鍬田氏は、女性研究者が少ない土木の分野で活躍しています。研究の場においては、女性であることは個性に過ぎないという周囲の捉え方が、研究を続けてこられた理由の一つだと語りました。

パナソニック (株) ナノテクノロジー研究所の山田氏は、成果 (できた) を見せることが必要とされる企業の研究所ならではの苦労や達成感、また、早い段階で何らかの成功体験をすることが、仕事へのモチベーションになると話しました。今後は、注目されている環境エネルギーで、もう一旗挙げたいという熱い思いも語りました。

4人の子どもを持つ栄部氏は、ワークライフバランスについて話しました。性別に関わりなく仕事の機会を与えられる産総研という職場と職場の外の世界とのギャップや、研究と子育てを両立させていくためには、日頃から人の嫌がる仕事をすすんで引き受け、急に仕事を休む場合でも、周囲に快く頼める環境を作る努力をしていることなどを語りました。また、他人がやっていないオリジナリティのある仕事をすることも、研究を続けてこられた理由として挙げました。

参加者からは、産官学の3分野で活躍する女性研究者の話が聴けて良かった、という感想が多数聞かれました。

科学技術振興調整費女性研究者支援モデル育成事業によるキャリアカフェは今回をもって終了しました。今後は、学内の各部局ごとに開催していく予定です。

(男女共同参画推進室)