神戸大学

留学生のための「グローバルキャリアセミナー2011」を開催しました

2011年06月13日

留学生就職支援の一環として「留学生のためのグローバルキャリアセミナー2011」が5月25日 (水)、神戸大学百年記念館 (神大会館) で開催されました。留学生センターが主催してきた本セミナーは5回目を迎え、本学キャリアセンター、六甲台就職情報センター、神戸大学工学振興会の協力を得て、留学生を中心に180名ほどの参加がありました。今年は、川崎重工業(株)、(株) ノエビアの地元企業をはじめ、ソニー(株)、住友商事 (株) など27企業の参加があり、これまでで最大の規模となりました。企業の他に、留学生の就職支援を行っている兵庫労働局、神戸市産業振興局、大学コンソーシアムひょうご神戸など3団体の機関も参加し、多角的に就職活動をサポートする形で行われました。

留学生のための「グローバルキャリアセミナー2011」

今年のグローバルキャリアセミナーは、昨今の日本経済の不況や東日本大震災の影響など、就職をめぐる厳しい状況の中、企業からの参加が懸念されましたが、予想を上回る企業の参加を得ました。この背景には、日本の企業のグローバル化が進んでおり、グローバル人材が求められていることで、留学生の採用が昨年より活発になったことによるものと考えられます。そのような動きは今回の参加企業に対するアンケートにも顕著に表れており、「留学生採用を今後強化していくうえで有意義な機会だった」「留学生と少人数でコミュニケーションができてよかった」「留学生が熱心に話を聞いてくれてとても嬉しかった。今後工場見学を実施して会社を実際にみてもらいたい」など多くの前向きな意見があり、企業側の積極的姿勢が窺えました。一方、学生からは「留学生を中心に説明してもらうとすごく助かりました」「興味のある会社がたくさんあって時間が足りない」「セミナーを通して日本の就活の理解が深まった」「ネットで会社の情報を得るのは限界があるので会社の人に直接話を聞いて本当によかった」など、学生側からも日本での就職への真剣な姿勢が窺えました。要望としては企業からは「来年採用のエントリー間に合うように時期をもう少し早めてほしい」との意見が多く、学生からは「もっと機会を増やしてほしい」「もっといろいろな会社の説明を聞きたいので時間を長くしてほしい」などの意見が寄せられました。以上のことから、留学生を今後企業の即戦力として期待している企業側と日本での就職について真剣に取り組んでいる留学生との双方の現状が今回のグローバルキャリアセミナーを通してもう一度確認されたと思います。

今回参加した留学生を国籍別にみると、中国からの参加学生が多くを占めていますが、他のアジアの地域はもちろん、ヨーロッパ、南米、アフリカにいたるまで30カ国の多様な留学生が参加しました。専門分野別では経営、経済の社会系が約5割を占めており、人文系と理工系がそれに続く形となりました。

本セミナーに先立ち開催された5月11日 (水) のセミナー事前研修会では、日本での就職活動についての講演、企業の人事担当者による講義、本学出身の留学生の就職活動の体験談、さらにはエントリーシートの書き方、面接の受け方や模擬面接など、実践的な内容を通して日本での就職活動に対する理解を深めました。

本学のグローバルキャリアセミナーは企業と留学生の双方でしっかり定着しつつあり、企業からもグローバル人材の育成を期待されるなか、大学としても世界に通用する神大ブランドを輩出できるように、今後も留学生インターンシッププログラムなどの多様な支援の取り組みを通して留学生のキャリアアップを図っていきたいと思います。

留学生のための「グローバルキャリアセミナー2011」

(留学生センター)