神戸大学

本学卒業生の佐川眞人博士が日本国際賞に決まりました

2012年02月21日

(国際科学技術財団提供)

世界的な業績をあげた科学技術者を対象にする日本国際賞 (第28回、2012年) が、神戸大学卒業生の佐川眞人 (さがわまさと) 博士らに贈られることが決まりました。佐川博士は、世界最高性能の永久磁石「ネオジム磁石」を開発したことが評価されました。授賞式は4月25日、東京で開かれます。

賞を主催する国際科学技術財団 (吉川弘之理事長) の発表によると、佐川博士は1982年、ネオジムや鉄など新しい磁石材料の組み合わせを発見。さらに研究を重ね、産業界に不可欠の素材として完成させました。

ネオジム磁石を用いたモーターは小型で軽いうえ、消費電力が大幅に少なくてすみます。このためハイブリッドカーやハードディスク、家電製品などに広く使われ、省エネルギーに貢献しています。また、磁気共鳴画像装置 (MRI) の小型化・低価格化を可能にし、装置の普及につながっています。

佐川博士は1966年、神戸大学工学部電気工学科を卒業し、大学院修士課程、東北大学大学院博士課程を修了しました。富士通や住友特殊金属 (現日立金属) を経て、1988年に設立した磁石開発会社「インターメタリックス」(京都市) の社長を務めています。これまでに朝日賞や大河内記念賞、本多記念賞などを受けています。

日本国際賞は1985年に始まり、受賞者からは後にノーベル賞を受けた科学者が多く出ています。

(広報室)