神戸大学

復興支援の「イワテヤマナシ」植樹が始まりました

2012年03月29日

高浜小学校
写真1

東日本大震災の被災地で、復興と癒しを願う神戸大学の支援プロジェクト「校庭にイワテヤマナシの花を咲かせよう」が始まりました。岩手県の三陸沿岸の3校で3月21日、本学の関係者が参加して、最初の「祈念植樹」がありました。

宮沢賢治の童話「やまなし」に登場するイワテヤマナシは、岩手県のみなさんに親しまれた果樹でしたが、現在は絶滅危惧種に登録されています。本学は農学研究科附属食資源教育研究センター (兵庫県加西市) で系統保存するこの樹を、三陸沿岸部の小・中・高校や特別支援学校の校庭に植え、震災復興のシンボルにしてもらおうと考えました。

吉里吉里小学校
写真2

この日は宮古市の高浜小学校 (写真1) と宮古水産高校、大槌町の吉里吉里小学校 (写真2) の3校で植樹されました。本学からは内田一徳・農学研究科長や伊藤一幸・食資源教育研究センター長と、プロジェクトを発案した片山寛則講師 (果樹育種学) らが参加。まず校長室で、地震と津波の様子や復興状況をお聞きしたあと、快晴の校庭で子どもたちと植樹しました。

吉里吉里小学校では、春休みにもかかわらず5年生15人全員が参加。代わる代わるスコップを持ち、苗を2本植えました。子どもたちは「花が咲いたら見に来たい」「実を食べてみたい」「大切に育てます」などと話していました。

イワテヤマナシは、早ければ3年後の春に純白の花を咲かせ、初夏から秋には香りのいい小ぶりの実をつけて、子どもたちを楽しませてくれることでしょう。神戸大学は今後も、三陸沿岸の希望する学校に、イワテヤマナシの苗木を贈り続けます。

(農学研究科)