神戸大学

留学生センターが「夏期日本語日本文化研修プログラム2012」を実施しました

2012年08月24日

2012年度 案内パンフレット
(PDF形式)

神戸大学留学生センターでは、毎年夏期に、神戸大学の海外協定大学の学生を対象とした「夏期日本語日本文化研修プログラム」を実施しています。今年は、韓国、中国、台湾、アメリカ、オーストラリア、イギリス、デンマーク、ベルギー、オランダ、チェコ、ポルトガルの25大学からの37名の留学生が、7月23日から8月9日の3週間、留学生センターで日本語・日本文化について学びました。

午前中は、読む、聞く、話す能力を向上させることに主眼をおいた日本語の授業を実施しました。午後は、本プログラムに留学生のサポーターとして参加した神戸大学の学部生・院生とともに活動する「実践会話」を行いました。本年、学生サポーターとして本プログラムに参加した神戸大学生は48名に上ります。夏期日本語日本文化研修プログラムにおけるサポーター活動は、国際文化学部の「国際文化学実習」、人文学研究科の「日本語日本文化教育演習」の正規授業の実習部分として組み込まれています。48名の学生サポーターは、夏期プログラム開始前に、留学生センター教員が実施する日本語、日本語教育、及び異文化コミュニケーションに関する計10回の講義・オリエンテーションを受講した上で、サポーター活動に臨みます。夏期日本語日本文化教育プログラムは、留学生だけでなく、神戸大学の在学生にとっても、国際交流や日本語教育、異文化コミュニケーションについて学ぶ貴重な学びの場となっています。

また、本プログラムの実施に当たっては、地域の方々に多大な協力をいただいています。参加者はプログラムの第2週目から1週間 (6泊7日)、地域のご家庭に滞在させていただくホームステイを体験しました。本年も灘区、東灘区の小中学校のご家庭を中心に、多くのご家族が快くホストファミリーを引き受けてくださいました。短い時間でしたが、留学生は、まさに家族の一員として各家庭に溶け込み、ホストファミリーと非常に楽しい充実した時間を過ごしたようでした。最終日にホストファミリーとの別れを惜しむ姿が非常に印象的でした。

この他にも、歓迎お茶会、浴衣着付け体験、六甲本通商店街による夏祭りと、学内外の関係者のご協力を得て様々な行事が盛り込まれ、留学生たちは日本の夏を満喫していました。また、阪神・淡路大震災と東日本大震災について学ぶ震災授業、そして「人と防災未来センター」の見学では日本が経験した未曾有の災害について知り、その教訓と防災意識、そしてコミュニティーでの助け合いの大切さを学ぶ貴重な機会となりました。京都嵐山への見学旅行では、保津川下りを楽しんだ後、友禅染を使ったタンブラー作りを楽しみ、日本の伝統工芸の一端に触れました。

3週間という短い期間ではありますが、参加した留学生達は、授業を通して、また神戸大学の学生や地域の方々との交流を通して、日本語・日本文化について様々な角度から学ぶことができたようです。2003年に始まった本プログラムは、今年で10年目を迎えました。過去の参加者の中には、本プログラムへの参加をきっかけに、交換留学生として、或いは院生として、神戸大学に「帰ってきた」学生も多数みられます。今後も、本プログラムを通じて、神戸と神戸大学の魅力を海外に発信し、多くの留学生に来てもらえるようになればと期待します。

(留学生センター)