神戸大学

第29回留学生センターコロッキアムを開催しました

2013年03月14日

3月8日 (金) 六甲ホールにおいて、第29回留学生センターコロッキアムが開催されました。今回は中西泰洋教授の最終講義を中心にすえ、「日本語教育と共に育つ~日中の高等教育における日本語教育の展望」と題して行われました。

中西教授は1993年の留学生センター創設と同時にご着任、以来約20年にわたり本学の日本語教育に尽力され、うち6年間はセンター長を務められました。最終講義「日本語教育と私 (オレ)」は、ご自身の教歴の出発点である高校教員としての経験に始まり、日本語教育との出会い、留学生センターの歩み、特に造詣の深い漢字・語彙指導および読解指導をめぐる考察、国際文化学研究科における専門教育の経験、さらには本学における日本語教育の将来に向けての提言まで、幅広い内容のお話でした。その中で特に印象的なのは、「共育者」ということばです。教授は、教師と学生を教える者・教えられる者ではなく「共に育つ者」として「共育者」と呼ばれます。それは教授の40年におよぶ教育経験における実感だと思われますが、教育の本質を示す素晴らしいことばではないでしょうか。

コーヒーブレイクを挟んでの後半の部は、胡以男氏 (山東師範大学日本語学部長・教授) と劉澤軍氏 (天津外国語大学日本語学部准教授) のご講演でした。胡氏は「中国における日本語教育の過去・現在・未来」と題して、中国における日本語教育の歴史と現状、今後の課題について詳しく話されました。また、劉氏は「天津外国語大学の日本語教育における新たな試み」と題し、最近のさまざまな教育実践について具体的に報告されました。中西教授の大切な「共育者」であるお二人から、教授と特に関わりの深い中国の日本語教育のお話を伺えたのは、非常に喜ばしく有意義なことでした。

会場には中西教授と共に育った高校、大学、大学院の学生たち、学内外の教員を含め100名を超える人々が集いました。全員で記念撮影を行った後、懇親会として、瀧川記念学術交流会館に場所を移し、中西教授を囲んで和やかな時間を過ごしました。

関連リンク

(留学生センター)