神戸大学

「アジア主要大学の日本研究センター長フォーラム」を開催しました

2013年11月13日

神戸大学国際交流推進機構アジア総合学術センターは、11月1-2日、「アジア主要大学の日本研究センター長フォーラム“アジアにおける日本研究の過去・現在・未来”」を開催しました。

本フォーラムでは、様々な角度から日本研究に特に力を注いでいるアジアの主要大学から、日本研究をリードしている著名な研究者8名が一堂に会し、アジアにおける日本研究が有する意義や役割について講演及び議論を行いました。

1日目は、神戸大学百年記念館で、100名近い聴衆が参加しました。井上典之国際担当理事・副学長の開会挨拶に続き、明石康公益財団法人国際文化会館理事長から祝辞をいただきました。明石理事長は、国境を越えた非人道的な問題や平和、核軍縮、テロリズム、環境、貧困と格差、感染症、エネルギー、水、食料等の世界的な課題に取り組むために、アジア各国の地域協力は不可欠になっていることを強調されました。

開会式に引き続き、セッション1では「東南アジアにおける日本研究」をテーマに、南洋理工大学人文社会学院 (シンガポール) のSH Annabel Chen副院長、チュラロンコン大学文学部東洋言語学科日本語講座 (タイ) のAsadayuth Chusri主任、ベトナム国家大学ハノイ校・人文社会科学大学東洋学部日本研究科 (ベトナム) のPhan Hai Linh科長及び汕頭大学法学院 (中国) のMichael Palmer院長が講演されました。

SH Annabel Chen副院長は、学生交流プログラムを効果的に展開するための課題について講演され、Asadayuth Chusri主任及びPhan Hai Linh科長は、自国における日本研究の歴史を紹介するとともに、現状と課題について分析されました。さらに、Michael Palmer院長は、日本における法学教育の改革が中国の法学教育に貢献できる可能性について探求されました。

セッション2では「日本研究と日中・日韓・日港関係」をテーマに、北京外国語大学北京日本学研究センター (中国) の徐一平センター長、ソウル国立大学校日本研究所 (韓国) のNam Ki Jeong研究部長、香港中文大学日本研究学系 (中国・香港) の呉偉明教授及び復旦大学日本研究センター (中国) の胡令遠センター長が講演され、各国・地域における日本研究の特徴、成果と課題及び今後の展望について述べられました。

講演後、明石理事長及び招へい研究者によるディスカッションが行われ、各講演内容について議論し理解を深めるとともに、聴衆から寄せられた多数の質問に各講演者が回答しました。

齋藤彰国際交流推進機構アジア総合学術センター長の閉会の挨拶により、盛況のうちに1日目のフォーラムは閉会しました。

2日目は、淡路夢舞台国際会議場にて「アジア各大学における日本研究センター間ネットワークの構築に向けて」をテーマに、神戸大学の教員及び招へい研究者の間で自由闊達な議論が行われました。

最後に、日本研究をリードしている研究者間でのネットワーク構築及び知識の共有を促進することを目的とした共同声明を発表しました。

2日間のフォーラムを通じ、アジアにおける日本研究の有する意義および役割について、研究者間で意識を共有するとともに新たな一歩をふみ出す貴重な機会となり、今後の交流と更なる発展が期待されます。

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(国際部国際企画課)