神戸大学

ロンドンで震災復興支援をテーマにセミナーを開催しました

2013年11月28日

神戸大学は11月13日、国際交流基金ロンドン日本文化センター及び東北大学との共催により、「神戸から東北へ~:震災復興における大学の役割」をテーマにしたセミナーを国際交流基金ロンドン日本文化センターにて開催しました。

柳澤賢一 国際交流基金ロンドン日本文化センター所長、井上典之 神戸大学国際担当理事・副学長による挨拶の後、オックスフォード大学社会科学部門長のロジャー・グッドマン教授の司会により、神戸大学及び東北大学から阪神淡路大震災及び東日本大震災における各大学による支援活動と研究成果が報告されました。

地主敏樹 神戸大学大学院経済学研究科教授は、1995年の阪神大震災及び2011年の東日本大震災後の経済構造の変化を地域産業を中心に報告するとともに、複合災害、高齢化及び人口減少などによる東北地方特有の課題を指摘しました。藤本雅彦 東北大学総長補佐兼地域イノベーション研究センター長は、被災地の大学による震災復興支援として、「地域イノベーションプロデューサー塾」を通して、経済・産業の好循環を目指す取り組みを紹介しました。桑山渉 東北大学地域イノベーション研究センター特任教授からは、復興過程における雇用状況や資材不足など現場が直面する現実と課題が報告されました。高田哲 神戸大学大学院保健学研究科長は、被災地の復興の過程において子供たちが震災で負った精神的なダメージの軽減や必要な支援について、阪神大震災やそれ以後に起こった世界各地での震災、東日本大震災での取組を紹介しました。

セミナーには元駐日英国大使やブリティッシュ・カウンシル西日本代表、英国の大学関係者を含む70名が参加され、報告終了後の質疑応答では、阪神大震災と東日本大震災の違い、政府と防災・震災復興の研究との関係、マイノリティの人々への対応など多角的な質問が相次ぎ、活発な議論が展開されました。参加者から回答いただいたアンケートでも本セミナーは高く評価されており、震災復興の現状とその過程における被災地の大学の役割について認識が深まる機会となりました。

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(国際部国際企画課国際学術交流グループ)