神戸大学

平成26年度入学式を行いました

2014年04月08日

神戸大学は4月8日午前10時から神戸市中央区の神戸ポートアイランドホール (ワールド記念ホール) で平成26年度の入学式を行い、11学部、14の大学院研究科などに合わせて4,487人が入学しました。

福田秀樹学長は式辞の中で神戸大学が未来に向けて変革の舵を切ろうとしていることに触れ、神戸大学のグローバル教育の進展を説明。「皆さんをグローバル人材として世に送り出すことが最重要課題」とした上で、「恵まれた環境を生かして夢を見つけ、未踏峰を目指す登山家のように何事にも挑戦してください」と励ましました。

この後、元国連事務次長で神戸大学特別教授の明石康さんが「日本の立ち位置を考えてみよう」のテーマで記念講演。「今年は戦争が終わって69年、昭和は遠くなりました。悲惨な戦争の思い出が風化するのは何ともいえないかもしれないが、先日の東京都知事選で20代の4分の1が単独核武装を進めるという候補に投票したと伝えられたのは衝撃でした。一緒に日本の世界での、アジアでの立ち位置を考えてみましょう。日本国憲法第9条1項は戦争と武力の行使は国際紛争を解決する手段としては放棄する、としています。国連憲章でも平和的手段で解決するとしているので、直す必要はありません。問題があるとすれば2項。『陸海空軍の戦力は保持しない。国の交戦権は認めない』としています。ただ自衛権は国連憲章51条でも認められているのです。脅威を与えられることを防ぐ軍事力は必要です。その一方で相手と話し合う、きちんと交渉することはとても大事なのです。日本は、アメリカとの同盟関係を尊重しながらアジア諸国との信頼関係を育てていくしかありません。相手が何を考え、何を求めているかを知る。つまり相手の心を聞く、こちらの心も明かす必要があります。こういったことを踏まえて皆さんは強い気持ちでいろんなことに挑戦してください」と話しました。

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(広報室)