神戸大学

留学生センターが「第12回夏期日本語日本文化研修プログラム」を実施しました

2014年08月19日

神戸大学留学生センターでは、毎年、海外協定大学の学生を対象とした「夏期日本語日本文化研修プログラム」を実施しています。今年は、韓国、中国本土、香港、台湾、オーストラリア、アメリカ、イギリス、オランダ、フランス、ベルギー、ポーランドの26大学から32名の留学生が来日し、7月22日から8月6日の約3週間、留学生センターで日本語・日本文化について学びました。

午前中は、読む、聞く、話す能力を向上させることに主眼をおいた日本語の授業を実施しました。また午後の主な活動として、少人数のグループに分かれて様々なトピックについて日本語で話し合う「グループワーク」を行いました。「グループワーク」には、本プログラムの学生サポーターである神戸大学の学部生・大学院生45名も参加しました。この学生サポーターの「グループワーク」への参加は、全学部生対象の「国際文化学実習」 (国際文化学部開講科目)、全大学院生対象の「日本語日本文化教育演習」 (人文学研究科開講科目) の正規授業の実習部分として組み込まれています。学生サポーターは、本プログラム開始前に、留学生センター教員が実施する日本語、日本語教育、異文化コミュニケーションに関する計9回の講義・オリエンテーションを受講した上で、サポーター活動に臨みました。本プログラムは、留学生だけでなく、神戸大学の在学生にとっても、グローバルな視点を獲得し、国際交流や日本語教育、異文化コミュニケーションについて学ぶ貴重な学習環境を提供しています。

本プログラムの実施に当たっては、今年も地域の方々に多大な協力をいただきました。参加者はプログラムの第2週目から1週間 (6泊7日)、地域のご家庭に滞在させていただくホームステイを体験しました。本年も灘区及び東灘区の小中学校、神戸大学附属明石小学校、また地域で外国人を対象とした日本語教育のボランティアをしておられる方々などを中心に、多くのご家族が快くホストファミリーを引き受けてくださいました。留学生たちは、各ご家庭に温かく迎え入れていいただいたおかげで、楽しく忘れがたい時間を過ごした様子です。ホストファミリーとの別れを惜しむ姿が特に印象的でした。

この他にも、茶道、浴衣着付け、日本文化見学旅行、六甲本通商店街による夏祭りと、学内外の関係者のご協力を得て様々な行事を行い、留学生たちは日本の夏を満喫していました。夏祭りは、留学生が商店街で販売に参加する様子などが朝日新聞と神戸新聞 (7月31日付) で紹介されました。見学旅行では、人と防災未来センター、酒蔵、サッカースタジアムと周った後、孫文記念館、明石海峡大橋まで脚を伸ばし、さまざまな角度から神戸の歴史と文化に触れました。

3週間という短い期間ではありましたが、参加した留学生たちは、授業を通して、また神戸大学の学生や地域の方々との交流を通して、日本語・日本文化についてより広く深く学んだようです。また、互いに国や地域の異なりを越えた仲間としての絆も生まれました。

今年で12年目を迎えた本プログラムでは、これまでに402名の留学生を受け入れ、相互交流として200名余りの本学の学生を海外協定大学の夏期と冬期のプログラムに派遣しています。過去の参加者の中には、本プログラムへの参加をきっかけに、交換留学生として、或いは大学院生として、神戸大学に「帰ってきた」学生も多数みられます。今後も、本プログラムを通じて、神戸と神戸大学の魅力を海外に発信し、多くの留学生に来てもらえることを願います。

(留学生センター)