第12回経営協議会議事要録

日時
平成19年9月21日 (金)  13:00~16:00
場所
神戸大学事務局 大会議室
出席者
野上議長 (学長)、 堀尾委員、土井委員、薄井委員、太田委員、中野委員、安藤委員、太田和委員、鈴木委員、 河内委員、佐藤委員、谷井委員、新野委員、濵委員、平野委員
(オブザーバー) 赤塚監事
欠席者
天野委員、井戸委員、水越委員、矢田委員
議事要録について
第11回経営協議会の議事要録について、各委員へ事前に送付し確認をいただき、 役員会として了承の上、神戸大学のホームページに公表した旨報告があった。

議題

[委員からの主な意見等 (○: 意見・質問、→: 回答) ]

1. 国立大学法人評価委員会の評価結果 (原案) について

国立大学法人評価委員会から示された平成18年度に係る業務の実績に関する評価結果 (原案) 及び指摘事項の内容について以下のとおり説明の後、意見交換を行った。

全体評価としては、神戸大学は、国際的に評価される拠点大学を目指して、 教育研究の一層の充実を図るため、学長のリーダーシップの下、ミッション・ビジョンステートメント 「神戸大学の使命」と「神戸大学ビジョン2015」、「神戸大学ビジョン2015アプローチ」を策定・公表しており、 今後、その実現に向けた取組と具体化が期待されるとの評価であった。

項目別評価として、(1) 業務運営の改善及び効率化については、36事項すべてが年度計画を上回って実施している、 あるいは十分に実施してしているということで、「順調に進んでいる」と評価、(2) 財務内容の改善については、14事項中、 特許の外国出願に関する1事項のみ平成18年度の出願件数・承認件数とも減少していることについて指摘されているが、 全体としては「おおむね順調に進んでいる」と評価、(3) 自己点検・評価及び情報提供については、19事項すべてが年度計画を上回って実施している、 あるいは十分に実施してしているということで、「順調に進んでいる」と評価、(4) その他業務運営に関する重要事項については、34事項中、 バリアフリー対策に関する1事項のみ全学的な調査に至っていないことに関する指摘があり、 全体としては「おおむね順調に進んでいる」と評価されている。

○ 計画の水準を低く設定したら達成率が高くなり、すべて順調に進んでいるように評価される。 計画の設定の仕方そのものについて評価が入るのか、入らないのかによって結果が違ってくる。 仮に達成されても内容がどうなっているのかについての評価がなければ、表面的な評価になる。
→ 認証評価では、計画の設定そのもの、また、その水準も問われると聞いている。
○ 「期待される」と記述されている事項について大学としてどの様な対応を考えているか。
→ 「期待される」と記述されている箇所が7箇所あり、現在、各担当理事で具体的な検討を行っている。 次回以降に「期待される」という事項に対する大学としての考え方を明示し、ご意見を頂きたいと考えている。
○ 指摘事項について、特許の外国出願件数のように努力しても計画どおりに行かないものと、やればできるものがある。 やればできるものについては計画をきちんと定め、マイナス評価が付かない仕組みを考えた方がよいのではないかと思う。
→ 特許出願の総件数は着実に増えているが、外国出願は、その維持管理費がかかるので、 最も適切なものを出願しようとすると、 どうしても数の上でアンバランスが出てくる。今回は年度計画の記述が、本学が目指していたところを正確に表現できていなかったことについて、 強く反省をしており、今後、年度計画の表現の仕方について検討する。
○ 特許については、件数を増やすことと内容の両方がうまくパラレルに行かないといけない。また、それらに対する評価を行い、 個人なり組織なりにプラスとなるような何らかの促進策を政策として示し、それを対外的にピーアールし活用していくことが大事である。
→ 特許を担当している連携創造本部の業務の内容・体制をもう一度吟味し、より適切な管理運営の在り方を考えていきたい。

審議の結果、評価結果 (原案) そのものについては大学として受け入れることを了承した。

2. 平成20年度概算要求の概要について

文部科学省から財務省に提出された本学の平成20年度概算要求の概要、施設整備費概算要求・要望事業の評価結果等についての報告があった。 併せて、競争的資金の獲得状況として主に教育関係の補助金等にかかる採択状況について報告があった。

3. 本学の国際戦略について

本学の国際戦略について、教育に関しては、(1) バランスの取れた交流の促進、(2) 外国人留学生の受入、 (3) サマープログラム、(4) 「プレミアムコース」による日本人学生の派遣、(5) ダブルディグリー制度の開発、 (6) 認定留学生、(7) インターンシップの充実、(8) 国際部の機能強化、(9) 大学間協定、(10) 海外拠点オフィス、(11) 宿舎について、 研究に関しては、(1) ノーベル賞受賞のきっかけが作れる研究環境の整備、(2) 国際的研究人材の育成、 (3) 海外拠点形成について説明があり、意見交換を行った。

○ 留学生の受入れとともに、就職等の卒業後のフォローということが大きな要素ではないかと思う。

また、国際化については、若い人が一時的な腰掛けではなく、 腰を据えて海外で仕事をするようになっていかないと本当の日本の国際化はできないと考える。そのためには少しでも大学で、 人作りというものを考えることが大事である。

さらに、企業の海外拠点とタイアップして、その国・地域に居住する本学の卒業生のネットワークを作ることによって、 神戸大学のイメージをその地域で作り上げていくことや、定期的に会合を持つなど、交流することが非常に大事である。

→ 9月の始めに上海と北京にある神戸大学同窓会に出席してきた。実際、 上海でも北京でも神戸大学を卒業した中国人留学生も日本との仕事上のつながりを探して同窓会に来ている。 神戸大学として中国での存在感を作っていく上で同窓会の力は大きいと思うし、海外同窓会との連携を重要視したいと考えている。

○ バランスの取れた受入れと派遣を行うことができれば一番良いが、派遣のためには費用が非常にかかる。 予算計画はどのようになっているか。

→ 派遣を全て奨学金付きにすることは不可能であるが、派遣の半数強は自費で、ただし、それらの学生については、 企業の冠奨学金を得るとか、神戸大学基金、国際交流推進本部が負担している経費の見直しなどいろいろな手当で措置していかないといけないと考えている。

○ バランスの取れた国際交流を行うためには、どれだけの予算、条件が必要で、 どれだけ困難かということについての裏付けを取っておく必要あると思う。また、 外国からの留学生が神戸大学に勉学に行きたいというようにするための条件を一度整理をしないと、 あるべき姿は夢物語になる可能性がある。そのためにも、 神戸大学を卒業したら国際的に使える人間であると企業側に評価してもらうために、 どういう教育をしないといけないかということを更に検討する必要がある。

→ 神戸大学に来てもらうために一番重要なことは留学生の寮の確保と考えている。 これは研究者の交流についても同じことである。例えば、寮費を質に合わせてある程度高くしてでも良い寮を作り、 日本人、留学生を混住にすることによってお互い学び合う場を設ける。ただし、 困窮学生については神戸大学基金などいろいろな形で支援しないといけない。また、 神戸大学に来たいと思ってもらうには、英語での授業を実施すること。 これについては部局によっては抵抗感が強いが、そこを2015年までの間に変えていくことが大きな課題である。 総じて言えば、寮はファーストプライオリティーで整備しなければいけないもの、その次は英語での教育をどうするか、 これは受入れも派遣も両方である。

→ 英語コースについて、いま理事懇談会等でも議論しているが、やはり先鞭を取って小さいクラスから、 具体的には次年度若しくは次の年度に立ち上げて、それから2015年までにそれを徐々に拡大していく方策で、 とにかく走り始めようと考えている。各部局との調整が残っているが、基本方針では、もう始めなければいけないと考えている。

○ 神戸大学国際戦略2015は大変意欲的で評価できるが、例えば、研究についてはノーベル賞受賞、 そのために人材を集めようとすると、それなりの魅力のある環境が必要で、 神戸大学だけで整備しようとするのは難しい点がある。したがって理化学研究所や三木市のE-ディフェンス等と協力して、 的を絞って世界的な教育・研究活動を展開していかなければならないと考える。

○ 留学生の数をいくら競ってもどういう意味を持つのか。神戸大学としてどのような国際戦略を持つのか。 単に留学生の数を増やしてという議論では様々な矛盾で大方の場合挫折する。神戸大学に魅力があるためには、 神戸市、日本という国に魅力がなければならない。非常に大きなスケールが必要であり、少なくとも兵庫県、 神戸市との地域連携の視点を加える必要があると思う。

○ 留学生の受入れについては、「来たい人」ではなく、われわれが「教育したい人」に来てもらわなければならない。 どの分野のどのような人材を育てるべきかを考えて受入れを考えるべきである。

○ 学生派遣について、「親抱え」の海外留学になるのではないか。本当に必要な海外留学になるかどうか十分気を付ける必要がある。

○ 神戸大学は文系は非常に強いが、ノーベル賞と言う話になると、おそらく理系になると思う。大学の方針として理系に重点を置くことも必要で、 その場合に関西地区には非常に大きな研究所が沢山集まっているので、これらの機関との共同研究が大事なことでないかと思う。

○ 単に外国に1年行っただけでは、日本での勉強がおろそかになるだけで、英語能力がそんなに身に付く訳ではなく、 逆に空洞化してしまう可能性がある。寮で留学生と一緒に生活するとか、地道なことを行った後、 本当に力を付けて1年留学して帰ってこれるようにするなど、数だけでなく基本のところで、学生の視点を入れた戦略にしていただきたいと思う。

→ この国際戦略案は、学内の部局長会議や教育研究評議会でまだ検討段階にはなく、まずは有識者の方から意見を頂いて、 本当に大学として何をやらなければいけないのかを考えていきたい。

○ 研究者の例で申し上げると、ポスドク、大学院学生でも、今、科学研究費で採用できるように、こちらに良い環境があれば、 いい人が来る。そうすると良い関係ができてくる可能性がある。受入れる留学生については、 滞在費と授業料を神戸大学が負担する制度を新たに設けているが、海外に留学する学生への経費援助の制度は設けられていない。

○ バランスの取れた国際交流を考える前に、受入れた留学生と日本人学生との交流の仕方、それが今どういう問題を抱えて、 それを解決するためにどうするか。さらに教員の国際交流が活発になると、留学生の受入れも違ってくると思う。 教員の交流をどう増やしていくか、これからのビジョン2015に基づいて、学生交流の数の問題ではなく、 先ほどから示唆されている点も含めご検討になると良いのではないかと思う。学生国際交流だけでお考えにならない方がいいのではないかと思う。

→ 派遣については、サンドイッチプログラム、プレミアムコースといったきちんとしたカリキュラムを作り、 神戸大学の新しい取組として外にアピールしながら実施していきたい。

→ ご指摘のとおり、他のどこにもないような優れた教育の実現を目指すとともに、近隣の国際的な優れた施設をフルに活用するほか、 当該研究機関との連携を考えながら本学の国際戦略を更に検討していきたいと思う。

4. シミュレーション科学を専門とする新たな教育研究組織の構築について

シミュレーション科学を専門とする新たな教育研究組織としての独立研究科の設置を念頭に、全学的な委員会を設置し、 基本構想を策定する旨報告があった。

5. その他

平成19年11月11日から15日の間に、神大会館六甲ホール等で開催する「北米Week2007」の概要について報告があった。