『ポーポキ友情物語-東日本大震災で生まれた私たちの平和の旅』

『ポーポキ友情物語-東日本大震災で生まれた私たちの平和の旅』

2011年3月11日の大震災に大きな衝撃を受けました。その後、平和学を研究している者として、そして阪神・淡路大震災を体験した者として、何ができるだろうと考えました。2006年に立ち上げたポーポキ・ピース・プロジェクトを通して活動を行うことにしました。同プロジェクトは、ねこのポーポキと一緒に五感や感性を使って平和を感じ、表現し、創造するための平和活動で、私の研究の実践の場でもあります。

被災地での活動を始めるにあったって、次のことを大切にしようと思いました。 (1) 一方通行ではないこと、 (2) 被災地も世界も視野に入ること、 (3) 誰でも参加できること、 (4) 継続性のあること、 (5) お金をかけずに出来ること、 (6) ポーポキらしいこと (五感・感性・想像力を使うこと)。そこで、45cm×5mの布と100円ショップで買った色とりどりのマジックを持って出かけ、避難所等で自由に絵を描いてもらうことにしました。被災地以外にも、神戸や大阪、グアム、チェコでも描いてもらい、絵がどんどん増えました。布に描かれているすべての絵は「物語」です。嬉しいこと、悲しいこと、欲しいもの、好きなもの……描いているうちにみんながそれらの物語を自然にシェアして、仲良くなり始めます。それに気づいた時、活動を「ポーポキ友情物語」と名付けました。

本書は、60mの長さにもなった「ポーポキ友情物語」の記録です。忘れないためにも、明日に向かうためにも、ぜひ見ていただきたい。

(大学院国際協力研究科教授・ロニー・アレキサンダー)