ゲマインシャフト都市 ―南太平洋の都市人類学

本書は、従来の社会科学的議論において成立してきた「ゲマインシャフトとしての村落」vs「ゲゼルシャフトとしての都市」という二項対立的世界観を、南太平洋の都市におけるフィールドワークでの実態分析によって批判し、新たに「ゲマインシャフト都市」という概念を提起することで、新たな都市論を人類学的に展開することを目論んでいる。

 

目次

第1章 都市とはー「都市的なるもの」と「都市らしさ」
1 「都市的なるもの」を巡って
2 都市とは
3 第三世界の都市
第2章 南太平洋における都市の諸相
1 ポートモレスビー
2 スヴァ
3 ポートヴィラ
第3章 ヴィレッジと呼ばれる首都
1 ツヴァル概観
2 首都フナフチ
3 ヴィレッジと呼ばれる都市
第4章 アメリカ軍の建設したキャンプ都市
1 キャンプ都市
2 メラネシアン・タウン
第5章 都市文化としてのカヴァ・バー
1 カヴァ・バー
2 インフォーマルセクターとしてのカヴァ・バー
3 タウン生活
4 ピジン文化としてのカヴァ・バー
第6章 都市におけるエスニシティの誕生
1 ルガンヴィルの下位区分
2 マン・プレス概念と都市生活
3 ハーフカスとフィールドワーカー
4 エスニシティの出現
第7章 南太平洋の都市における公共圏と親密圏の可能性
1 公共圏と親密圏
2 南太平洋の都市における公共圏と親密圏
第8章 ゲマインシャフト都市にみるもう一つ別の共同体
1 伝統的共同体
2 ゲマインシャフト都市と共同体

 

(国際文化学研究科・教授 吉岡 政徳)