連続体 解析学の基礎についての批判的研究

本書は、20世紀前半を代表する数学者の一人であるヘルマン・ヴァイルが1918年に執筆した解析学の基礎付けに関するモノグラフの翻訳とその解説です。ヴァイルがここで導入している体系は、現代では、ACA_0と呼ばれる弱い二階の算術の体系に対応するもの、と考えることができます。本書の脚注や解説では、このことを含め、この本でのヴァイルの考察の意義についての、現代の視点からの細説がなされています。

目次

第1章 集合と関数(数学的概念形成の分析)
論理編
1.1 性質,関係,存在
1.2 判断の組合せの原理
1.3 論理的推論.公理的方法
数学編
1.4 集合
1.5 自然数.リシャールの逆理
1.6 数学的作業過程の反復.解析学の悪循環
1.7 代入原理と反復原理
1.8 基礎の最終的な定式化 ― 理想元の導入
結語
第2章 数の概念と連続体(無限小計算の基礎)
2.1 自然数と個数
2.2 分数と有理数
2.3 実数
2.4 数列.収束原理
2.5 連続関数
2.6 直観的な,あるいは数学的な連続体
2.7 量と測度数
2.8 曲線と面
解説
附録:集合論・数学基礎論の20世紀における展開
原著者ヘルマン・ヴァイルについて

(システム情報学研究科・教授 渕野昌)