セルティック・ファンダム―グラスゴーにおけるサッカー文化と人種

サッカー原理主義にも知識人の知的遊戯にも無縁。骨太なエスノグラフィーに基づくファンダム研究は、サッカーだけがつなぐカルチュラル・スタディーズとポストコロニアル研究との節合を鮮やかに描き出す。文化政策の道具と化した彷徨えるカルチュラル・スタディーズに物申すこのクリティカルなアンチ・テーゼは、セクト主義、ナショナリズム、人種、階級、ジェンダーを交差し、文化の現場をえぐり出してゆく。ホールに導かれ、ギルロイに師事した気鋭の研究者による鮮烈な単著デビュー。(出版社による内容紹介文より)

目次

第1章 ファンダムの解剖学
第2章 「愛」か「純粋な憎しみ」か―基底主義的セクト主義と移行的コスモポリタニズム
第3章 「フィーニアン・バースタード」―エスノグラフィーの「ナーヴァス・システム」
第4章 「このアタッキング・プレーだ!」―セルティック・ファンダムにみるサッカー美学とディアスポラ的想像力との節合
第5章 セクト主義人種差別の位相
第6章 アイデンティティ、儀礼、都市神話
第7章 誰の偏見に抗するのか―「オールド・ファーム」における人種差別と「白人性」

(大学院国際文化学研究科教授 小笠原 博毅)