自分らしいオシャレを楽しめるように―ファッションブランド「TATATA KYOTO」立ち上げ人

2015年10月28日

2015年8月にブランドを立ち上げ、これまでにスウェットやTシャツのロゴをデザインし販売してきた工学部建築学科3年生の佐藤辰哉さん。ブランドを立ち上げようと思った経緯、ブランドコンセプト、今後の展望などを伺いました。


―どうして自分でブランドを立ち上げようと思ったのですか?
絵は苦手でしたが、昔から何かを作るのが好きで、デザイン系のことを学びたいと思って建築学科に進みました。神戸大学を選んだのは名前がかっこよかったからですね、びびっときました(笑)。入学後はファッションスナップをしていたのですが、既に着こなしている姿を撮影するものなので、そういった受け身のものよりも自分から創り上げたいなと感じるようになりました。2年生からは服飾サークル「sheep」に所属し、ファッションショーなども行いました。3回生になり専攻の授業の都合でイラストレーターをダウンロードしたのですが、勉学で使うよりも先に服のデザインを始めてしまって…自分は服飾をしたいんだと再認識しました。そこからの行動は早かったですね、「今やらないと一生やらん!絶対やりたい!」という気持ちに突き動かされました。

―ブランドやおしゃれに対する考え方やこだわりを教えてください。
これまでに人気のある有名なブランドは形や見た目が重視されていて、派手でコストがかかるものが多いなという印象。それがオシャレなのかどうか、とても疑問に感じ、僕はそれよりも“シンプル”で“細部にこだわり”を持ったものがオシャレなんじゃないかと考えていました。
ですので、このブランドでは単色の生地にワンポイントをあしらうものをデザイン。現在、販売しているものにはハートのロゴを使っていますが、このデザインにもこだわりがあります。ハートを選んだのは、フェミニンなイメージがあり扱いが難しいため、逆に「是非扱ってみたい」と意欲を掻き立てられました。そこから、黄色の装飾を加えて子供らしさを付加したり、角ばったデザインにしたりすることで、フェミニンさを抑えてユニセックスなデザインに仕上げました。

―「TATATA KYOTO」というブランド名の由来は?
ブランド名は馴染みのある僕のSNSのアカウント名をもじってつけました。“KYOTO”を入れたのは、これまでに京都出身のデザイナーが少なく、「京都」が名前に入っているデザイナーがいなかったため、自分が先駆者になってやろうと思ったからです。

―ブランドの立ち上げや実際の販売は苦労されましたか?
何もかもが初めての経験でしたし、費用も馬鹿になりませんし、製作から販売まではすべて一人で行ったのでかなり大変でした。見積もり段階で、初版は完売しても赤字が発生することが分かっていましたが、「いい服をなるべく値段を抑えて提供したい」と思い販売に踏み切りました。SNSなどで販売開始を告知したのですが、友人やそのまた友人などが次々と購入してくれて、60枚用意していた初版は現段階で50枚売れました。カラーによっては早々に完売も。また、商品の申し込みはSNSを通じて受け付けていますが、お届けはできるだけ直接会ってお渡しするようにしています。手間はかかりますが、みなさんに感謝を伝えられますし、感想などのお話を直接伺うことができるので、こういった機会は大切にしています。

―「TATATA KYOTO」や佐藤さんの今後の展望を教えてください。
応援してくださる方がいる限り、たとえ赤字であっても続けていきたいと思っています。「TATATA KYOTO」は同世代の男女をターゲットにしているのですが、オシャレな方にはもちろん、普段服には興味がないという方にも是非手に取っていただき、服に興味を持つきっかけになればと。“オシャレ”はデザイナーの価値観や流行を押し付けられがちですが、着る人が自分の思う“オシャレ”で楽しんでほしい。着る人が自分で着方を考えられる、そういった服を作っていきたいです。
将来は、せっかく建築学科に進学したので自分の家を自分で設計してみたいです。また、大きな夢ではありますが自分のブランドでブティックを持ちたいですね。
「ありそうでなかった」を絶妙に突いていく、そういったブランドを目指して、今後も頑張っていきます。

○取材を担当した学生のコメント:
農学研究科博士課程前期課程2年 中塚 万智
「自分でファッションブランドを立ち上げた方と聞き、自己表現に強いこだわりを持っている方なのかと想像していましたが、実際にお会いするとその印象は変わりました。オシャレをみんなが楽しめるように、服を着る側の人のことを心の底から思いやっている、優しくて素敵な方でした。私自身ファッションには疎い方なので、そういった人も楽しめるような“オシャレ”というものがとても魅力的に感じました。自分の興味を突き詰めること、より多くの人に喜んでもらえること、この両方を達成できるような取り組みをされている佐藤さんを今後も応援していきたいですし、同じように頑張っている神戸大学生にもっと出会い、取材していきたいです」
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