歴史文化をめぐる地域連携協議会が1月27日、神戸大学瀧川記念学術交流会館で開催されました。 神戸大学文学部地域連携センター主催のこの行事は、センターの1年間の活動を集約する目的で開かれており、 第5回目の今年のテーマは「地域の歴史文化を担う人材の育成と大学の役割―ふたたび大学・住民・自治体との連携を考える−」です。
神戸大学では平成16年度から3年間、文部科学省現代的教育ニーズ支援プログラム (現代GP) 「地域歴史遺産の活用を図る地域リーダーの養成」事業に取り組んできました。一昨年からは、 そうした歴史遺産を活用できる人材を育てるため教育プログラム (授業や演習・実習) の開発と試行を、 文学部地域連携センターや工学部建設学科などを中心に実施しています。今年の協議会はこうした取り組みの内容を報告し、 参加者の意見をうかがいながら、今後さらに地域の歴史文化の担い手の育成をめぐり何が必要なのかを考えていくために企画されました。
岩崎信彦・文学部地域連携センター長の開会挨拶、鈴木正幸理事・副学長 (現代GP事業責任者) の主旨説明のあと、 神戸大学地域連携推進室副室長・文学部地域連携センター事業責任者の奥村弘教授がこれまでの取り組み内容の全体像と特徴について報告。 引き続き、坂江渉文学部講師が文学部地域連携センターの人材育成事業について、足立裕司工学部教授が工学部建設学科の現代GPへの取り組みと課題について、 添田仁地域連携研究員と河野未央地域連携研究員が大学院生として地域連携事業に参加して思うことを報告しました。
また武内雅人和歌山県立紀伊風土記の丘副館長と矢田俊文新潟大学人文学部教授が、 それぞれの県や大学での連携事業の紹介と神戸大学の取り組みへの外部評価をおこない、さらに村上裕道兵庫県教育委員会文化財室課長補佐、 大村敬通小野市立好古館長、多賀茂治兵庫県教育委員会事務局・考古博物館開設準備室主査、田路正幸宍粟市教育委員会社会教育課文化財係長、 大国正美神戸史学会委員がコメントしました。
協議の場では、これまでの取り組みを踏まえ、組織のあり方も含め、 今後の事業のステップアップを考える時期ではないか、人材育成のプログラムは新たな研究分野として開発されたといえるのか、 考古学や民俗学などの研究分野の補充は考えているのか、社会人としても地域の活動に参加する人材を育ててほしいなどの疑問や要望がだされ、 これらをめぐり活発な議論がおこなわれました。
当日の参加者は、兵庫県内の自治体・大学関係者や住民団体の代表者を中心として60機関79人 (傍聴者7人)。 この協議会開催には兵庫県教育委員会、兵庫県立歴史博物館、小野市教育委員会の共催、神戸市教育委員会の後援を受けました。
