保健管理センターだより40

タバコを止めたい方,応援します!・・・
禁煙ガムと禁煙パッチ

   5月31日は“世界禁煙デー”。タバコは身体に悪い!とわかっていても,ついつい一服。禁煙ってなかなか難しいですね。タバコを吸わないと「落ち着かない」,「イライラする」,「集中力が出ない」!といった症状がおありですか?

◆タバコ依存症の主役はニコチン
  タバコの煙にはニコチン,タール,一酸化炭素などが含まれていますが,タバコが手放せない状態(タバコ依存症)と最も関係が深いのはニコチンで,ふだんタバコを吸う方が吸わない時に経験するイヤ〜な症状(離脱症状,いわゆる禁断症状)のほとんどは,ニコチンが体内から消失していくことによるものです。禁煙を試みる多くの方も,この離脱症状に悩まされ,再びタバコを吸い始めたり,禁煙を諦めたりすることになります。

◆禁煙を助ける禁煙ガムと禁煙パッチ
   こうした中,禁煙による離脱症状を緩和し,禁煙しようとする人を手助けする禁煙ガム(商品名,ニコレット)や禁煙パッチ(商品名,ニコチネルTTS)(下図)が実用化されています。いずれもニコチンを含有しており,噛んだり貼ったりしますとニコチンが体内に入ってきますので,タバコを吸わなくても離脱症状を自覚することが少なくなるというわけです。タバコを止めて禁煙ガムや禁煙パッチへ切り替えた後は,それらの量を段階的に減らし,最終的にゼロにします。禁煙ガムでは約8〜12週間,禁煙パッチでは約8週間でゴールです。現在のところ,禁煙パッチは医師の処方箋が必要ですが,禁煙ガムは既に一般の薬局でも購入できるようになりました。

 
禁煙ガム(左)と禁煙パッチ(右)
 禁煙ガムの場合,タバコを吸いたくなった時に,ゆっくり噛んで歯茎と頬の間に1分以上置き,また噛むといったことを30〜60分間繰り返します。禁煙前の喫煙本数にもよりますが,通常1日4〜12個(最大使用個数は24個)から始め,約8〜12週間かけて漸減します。
 禁煙パッチの場合,1日1回,上腕部,腹部,腰背部のいずれかの皮膚に1枚貼付します。パッチには大(面積30cm2),中(面積20cm2),小(面積10cm2)の3種類があり,大もしくは中から始めて段階的に小さなパッチへと移行します。大から始めた時は,大 4 週間,中 2 週間,小 2 週間が標準的な使用期間です。





◆禁煙には動機と強い意志が必要
  ただ,禁煙ガムや禁煙パッチは煙草を嫌いにさせる“魔法の薬”ではありません。禁煙には動機とともに,目標達成に立ち向かう本人の強い意志が必要です。動機には,自分自身の健康を守ること,家族や周囲の人々の健康を守ること,経済的な節約をすること[タバコを買わないことによる直接効果(1日2箱の方で年間約18万円)や,健康被害の軽減による間接効果]などがあるでしょう。禁煙ガムや禁煙パッチは“禁煙補助剤”と呼ばれ,「禁煙するぞ!」と決めた方の初志貫徹を手助けする手段の一つです。禁煙期間中は散歩やスポーツ,趣味などでタバコのことを忘れる工夫も大切です。


◆他の病気をお持ちの方は医師に相談を!
   禁煙ガムや禁煙パッチにはニコチンが含まれていますから,3ケ月以内に心筋梗塞を起こしたことのある方や,重い狭心症,重い不整脈,急性期の脳血管障害(脳梗塞,脳出血など),妊娠中の方は使用することができません。また,アレルギー体質の方や,何らかの病気でお薬を服用している方,お薬は服用していないものの経過観察中となっている方は,使用前に医師に相談されることをお勧めします。保健管理センター「からだの健康相談」でも,禁煙ガムや禁煙パッチに関する相談を受け付けています。いつでもお気軽に御利用ください。思い立ったら今すぐ実行!禁煙はいつからでも遅すぎるということはありません。

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