参考図

用語解説

・注1):マクロファージ
生体内に侵入した病原体などを貪食し排除する(自然免疫と呼ばれる)のに特化した免疫細胞。また、老化した細胞やがん細胞などを貪食し、生体内からの不要な細胞の排除に関わる。

・注2):抗体
免疫細胞の中でもリンパ球であるB細胞により産生され、抗原と呼ばれる特定の分子(タンパク質など)と特異的に結合する性質を持つタンパク質。

・注3):免疫不全マウス
自己と異なる細胞を移植した際にその拒絶反応を担うT細胞やB細胞などの免疫細胞を失った、正常な免疫機能を持たないマウス。例えば、T細胞とB細胞を失った免疫不全マウスには、異なる動物種であるヒト由来のがん細胞などを移植することが出来る。

・注4):リツキシマブ
細胞の膜上に存在するCD20と呼ばれているタンパク質と特異的に結合する抗体(抗CD20抗体)であり、主に悪性リンパ腫の抗がん剤として用いられている。CD20は正常なB細胞や悪性リンパ腫の中でもB細胞リンパ腫に豊富に存在することが知られている。

・注5):細胞傷害性T細胞
正常な細胞と異なるがん細胞やウイルス感染を受けた細胞などを異物として認識し、破壊する作用を持つ免疫細胞であるリンパ球の一つ。

・注6):免疫チェックポイント分子
免疫反応のブレーキとして機能する分子。例えば、免疫チェックポイント分子として細胞傷害性T細胞などの細胞膜に存在するPD-1と呼ばれるタンパク質などが挙げられる。PD-1はがん細胞やウイルス感染細胞を破壊する細胞傷害性T細胞の免疫反応を弱める作用を持つことが知られている。

・注7):抗PD-1抗体
PD-1に特異的に結合する抗体であり、特に、PD-1の持つ機能を阻害する抗体のことを免疫チェックポイント阻害剤とも呼ぶ。

論文情報

・論文
”Anti-SIRPα antibodies as a potential new tool for cancer immunotherapy”
(新たながん治療薬としての抗SIRPα抗体)

・著者
栁田匡彦1,2、村田陽二1、田中大介1、茂木精一郎3、新井恵吏4,5、Edwin Widyanto Daniwijaya1、羽間大祐1、鷲尾 健1、齊藤泰之1、小谷武徳1、大西浩史6、Per-Arne Oldenborg7、 Noel Verjan Garcia8、宮坂昌之8,9、石川 治3、金井弥栄4,5、古森孝英2、的崎 尚1

1)神戸大学大学院医学研究科 生化学・分子生物学講座 シグナル統合学分野
2)神戸大学大学院医学研究科 外科系講座 口腔外科学分野
3)群馬大学大学院医学系研究科 皮膚科学
4)国立がん研究センター研究所 分子病理分野
5)慶應義塾大学医学部 病理学教室
6)群馬大学大学院保健学研究科 生体情報検査科学講座
7)Department of Integrative Medical Biology, Section for Histology and Cell Biology, Umeå University, Umeå, Sweden
8)大阪大学大学院医学系研究科 感染免疫医学講座 免疫動態学
9)MediCity Research Laboratory, University of Turku, Finland

・掲載誌
JCI Insight

関連リンク

(医学研究科、広報課)