水の惑星・地球を形作ったマグマ、プレート運動は、鉱物資源などの恵みをもたらすと同時に地震・津波、火山噴火などの災厄の原因でもあります。海底を探査し、マグマを知ることは人類の生存を考えるために避けて通れない課題です。

 7300年前には南九州の縄文文化を絶滅させた鬼界カルデラ噴火が起こりました。本研究センターでは練習船「深江丸」に最新鋭の観測装置を搭載し、九州南方の鬼界カルデラの探査を開始し、海底下のマグマだまりの状態把握に挑戦しています。また、海洋底に眠る鉱物資源を活用するために、海洋底探査の研究者、技術者を育成することも重要なミッションです。

 海事科学部(旧神戸商船大学)を擁する総合大学の総合力を活かすため、理学研究科、工学研究科、海事科学研究科から人材が結集し、船舶の運用を行う「探査運用部門」、海底地形・地下構造を探査する機器・手法を開発する「構造探査部門」、地震計の設置や自走式ロボットを開発する「観測システム部門」、巨大カルデラの構造を解明する「火山学部門」、海底の金属鉱床形成のメカニズムを追究する「金属鉱床評価部門」が協力して研究を進めています。海洋研究開発機構(JAMSTEC)、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と包括提携するなど、オールジャパンの研究・人材育成にも貢献する計画です。

組織概要

探査運用部門
海底カルデラ探査の運航計画の立案・実行。海洋底探査プログラムの教育研究
  • 海底カルデラ探査のための船舶(練習船「深江丸」)の運用
  • 船舶を用いた探査実習プログラムの開発
  • 実習機器(観測機器)等の設計・開発
構造探査部門
海底地形・地下構造を探査する最先端技術の開発と応用
  • 音響ビーム、地磁気測定、重力計、地震波観測システムと解析手法の開発
  • 地球内部構造の研究
観測システム部門
観測・計測機器の敷設や連続測定等に伴う工学的課題の教育研究
  • 地震計、傾斜計、水圧計などの機器の敷設
  • ROV(遠隔操作潜水艇)、自走式ロボットの開発研究
  • 連続観測のためのエネルギー供給、情報通信技術の開発
  • その他海洋開発技術
火山学部門
巨大カルデラのマグマ発生と蓄積、噴火メカニズムの解明。巨大カルデラ噴火のリスク評価
  • 鬼界、鹿児島湾カルデラ群の調査
  • マグマ活動のモニタリング
金属鉱床評価部門
海底カルデラの包括的調査によって熱水鉱床形成のメカニズムを解明
  • レアメタル等を含む黒鉱型熱水鉱床の評価
  • 試料データから資源の質と量を推定
  • 陸上の鉱山技術者のノウハウの転用