[保健学研究科] 法橋尚宏教授がTranscultural Nursing Scholarの称号を授与されました

2014年11月21日

2014年10月23日、アメリカのサウスカロライナ州チャールストンで開催された40th Annual Conference of The Transcultural Nursing Societyで、Transcultural Nursing Scholarの授与式が挙行され、保健学研究科看護学領域の法橋尚宏教授(看護学領域長)が授与されるという栄誉に浴しました。

The Transcultural Nursing Societyは、文化の視座から看護学を学求する国際的な学会で、1974年に創設された看護界では由緒ある学術団体の1つ。本学会創設者で、法橋教授の恩師でもある故Madeleine M. Leininger博士は、ノーベル賞有力候補者に選出されたことがある看護師です。

近年、家族問題が多発する中で、家族が持つ役割や機能が見直されています。法橋教授は、我が国が約20年前に家族を対象とする新しい家族看護学の教育、研究、実践を本格的に開始したときのスターティングメンバーの1人です。家族は文化や価値観などの影響を受けているため、研究フィールドは日本(都市部、地方部、島嶼部など)に加えて、アメリカ、香港などに広がり、これまでに550家族以上への家族相談・支援に携わってきました。

看護理論家である法橋教授は、「理論なくして、看護は実践できない。理論とはいわば思考の地図であり、実践とはその地図を片手に目的地へ向かうことである。すなわち、理論を活用することで、科学的思考に基づいて、それぞれの家族に適した家族支援が実践できる。」という信念を持ち、約15年の歳月をかけ、“家族同心球環境理論(Concentric Sphere Family Environment Theory,CSFET)”を世界で初めて提唱。CSFETの開発論文は、看護界では極めてレベルが高い国際ジャーナルであるJournalof Transcultural Nursingに掲載され、Editor's Choice Collectionsの7本の1つに選ばれています。CSFETに関連する論文はこの他にも多数公表されており、アメリカ、カナダ、香港など、世界中で研究と実践に活用されています。

また、法橋教授は、Journal of Transcultural Nursing編集委員、International Journal for Human Caring編集顧問委員、Japan Journal of Nursing Science編集委員、International Family Nursing Association理事、35th International Association for Human Caring Conference会長などを歴任し、トランスカルチュラルな看護学研究により、世界的な貢献も果たしてきました。今回の授与は、このような活動が高く評価されたものです。

なお、本研究は、文部科学省科研費15390670、18390585、21390591、24390498の助成を受けたものです。

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(研究推進部研究推進課)