神戸大学

第132回 都市安全研究センター・オープンゼミナール

2009年10月24日

神戸大学都市安全研究センター(RCUSS) では、「オープンゼミナール」として、市民 (たとえば自主防災組織、ボランティアなどで活動されている方や安全に関心のある方々)、専門家 (たとえば都市計画、建築、消防、防災機器、防災システムほか) の方々を対象として、都市安全研究センターで実施している研究の発表を行うと共に、関連する研究で外部から講師をお招きして話題提供していただき、参加者をまじえて議論をする場としています。どうぞご自由にご参加ください。

日時
10月24日(土) 14:00~17:00
場所
神戸大学工学部 C1-301
備考
オープンゼミナールの参加費は無料です (事前申込不要)
内容

1) 人間工学的視点に基づく住宅の防犯性に関する研究

吉田健 (積水ハウス 住生活研究所)

住宅における防犯では、破壊・侵入などの犯罪行為をいかに 「やりにくくするか」が設計上の一つの課題となりますが、これは、一般に人間工学研究が目指す「使いやすさ (やりやすさ)」の裏返しにあたります。「やりやすさ」と「やりにくさ」は表裏一体の関係であることから、人間工学の考え方や手法が防犯に応用できる可能性もあります。このゼミナールでは、このような視点に基づく防犯性に着目した具体的取り組みについて紹介していただきます。

2) 安全マップから防犯まちづくりへ

樋野公宏 (独立行政法人建築研究所 主任研究員)

住民参加による防犯まちづくりの契機になると言われているのが、小学校単位での「地域安全マップ」の作成です。「地域安全マップ」は、子どもの防犯教育を目的として作成されるものが多く、「まちづくり」への活用となると積極的に行われているとは言えません。一方、「まちづくり」の現場においては、防災、交通、バリアフリー、環境などの分野で、地図を使った住民参加の取り組みがおこなわれております。これらの取り組みと同様に、「地域安全マップ」についてもその成果を地域で共有し、各種計画に反映させることで「まちづくり」に結びつけることが可能でしょう。まちづくり教育やまちづくりへの活用という目的が加わることで、より有意義な活動になることが望まれます。地域で共有された課題を、「防犯まちづくり計画」に反映する道筋を用意することで、防犯意識の向上のみならず、地域環境の改善にまで繋げられます。オープンゼミナールでは、このような考え方とその具体的な活動事例について紹介していただきます。

お問い合わせ先
TEL: 078-803-6440 (都市安全研究センター 北後)

(都市安全研究センター)