神戸大学

神戸スマートシティ研究会「ビッグデータ時代における人の流動センシングと大学・自治体連携事例」

2015年05月01日

文部科学省をはじめ、各省庁の大型競争資金のテーマとして重要な位置付けとなっているビッグデータ、センサー技術について理解を深める研究会です。

自治体の交通分野での現場実務を踏まえた本講演をきっかけに、ビッグデータ、センシング技術の動向に関心を持つことで、大型競争的資金獲得につなげることを目的としています。

開催概要

日時
平成27年5月1日(金)16:00~18:00
場所
システム情報学研究科 5階 セミナー室 [六甲台第2キャンパス]
演題
「ビッグデータ時代における人の流動センシングと大学・自治体連携事例」
西田 純二 先生
(株式会社社会システム総合研究所・代表取締役、京都大学経営管理大学院経営研究センター・特命教授)
対象
センサー技術、大学・自治体連携事例等に関心を持っている教員及び大学院生等(定員40名程度)
目的
  • 神戸市のスマートシティ構想について、神戸大学では様々な分野において関係構築を図ることにより、独自性の高い研究要素を盛り込んだ構想を提案して、共同研究に発展させることを目指している。今回、文部科学省をはじめ、各省庁の大型競争資金のテーマとして重要な位置付けとなっているビッグデータ、センサー技術について理解を深めることを目的に本研究会を企画した。
  • 自治体の交通分野での現場実務を踏まえた本講演をきっかけに、ビッグデータ、センシング技術の動向に関心を持つことにより、大型競争的資金獲得につながることが期待される。
内容
  • スマートフォン等が発するWi-Fiパケットを多地点でセンシングすることにより、交通流動を解析するシステムについて紹介する。
  • 地方自治体の都心再開発計画の策定段階では、人の流動量、各地点での滞留時間、地点間のOD流動量(OD:Origin-Destination)、地点間の旅行速度などの解析が必要となる。ところが、こういった交通流動の実態調査には、大きな費用と時間を要する。
  • 今回提案するWi-Fiパケットセンサーは、非常に簡便に、ローコストにこれらのデータを取得するための新しい調査手法として有効である。
  • 講演では、Wi-Fiパケットセンサーの仕組みと活用方法について述べるとともに、流動調査に活用可能なプローブ情報の取得、それら交通情報の利用者への提供手法についても触れ、新しい技術を活用した大学と自治体の連携の事例について紹介する。
  • 質疑応答並びに参加者との意見交換。
(演者の言葉)
  • 私が代表を務める㈱社会システム総合研究所は、大学の研究室が民間会社になったようだ、と評される。KOBE PiTaPaのICカードの設計から普及のビジネスモデル、さらに運営まで行っている。
  • 阪神高速のETCカードであるスルーウェイカードの事業化、駅のデジタルサイネージやスマートフォンによる観光案内、GPSプローブによる道路交通情報サービス、パケットセンサーによる交通流動解析など、単純な受託業務は避けながら、市場にないシステムを開発して、事業化していく。
  • 技術開発と同時に、ビジネスモデルを組み立てていくのが会社の特徴である。取り組んだプロジェクトは、できる限り論文にして発表し、公知にしてしまう。大学とのコラボレーションで実現した事業も多い。会社設立から10年、これまでの足跡をたどりつつ、最新技術を生かした大学と地域の連携について考える。
主催
自然科学系先端融合研究環、学術研究推進本部
問い合わせ先
学術研究推進本部(学術研究戦略企画室)
E-mail:gksh-ura@research.kobe-u. ac.jp

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(学術研究推進本部)