神戸大学

附属病院の患者食に附属農場産のお米を使用しています

2009年01月09日

医学部附属病院 (神戸市中央区) の患者食に、大学院農学研究科附属食資源教育研究センター (兵庫県加西市) で作った新米が使われています。2008年12月24日から約1カ月間の予定ですが、患者さんアンケートではとても評判がよく、来年も続ける方向で検討しています。

食資源教育研究センター

きっかけは、一部の病院や福祉施設に、カビ毒や残留農薬で汚染された事故米が食用として転売されていた、という報道でした。一番に健康を守られなければならない病気の人や高齢者が食べるお米に、食用には回されないはずの事故米が紛れ込んでいたのです。安全安心な病院食に取り組む附属病院栄養管理部が、米の供給先を洗い直し、附属農場に行き着きました。大学病院の患者食として最も安全安心な食材は、同じ大学内の農場という身近なところにあったのです。

ヒノヒカリ

この試みは「地産地消」とも言え、生産者である農学部の教職員や学生は、お米を食べて喜んでくれる消費者を身近に感じることができます。病院の治療食に使用されることで、医療にも貢献でき、学生の生産者としての自覚、教育効果も期待されます。

使われている米は、コシヒカリ系品種「ヒノヒカリ」約4トンです。甘みがあり、やや軟らかい食感で患者食にもぴったりです。出荷前の残留農薬検査で、安全が確認されています。

(食資源教育研究センター)