神戸大学

ヨシュカ・フィッシャー元ドイツ連邦共和国副首相兼外務大臣が神戸大学を訪問しました

2010年10月07日

ヨシュカ・フィッシャー元ドイツ連邦共和国副首相兼外務大臣が神戸大学を訪問

10月6日、ヨシュカ・フィッシャー元副首相は、アレクサンダー・オルブリッヒ大阪・神戸ドイツ連邦共和国総領事とともに、神戸大学を訪問しました。元副首相は、まず経済学部の「ヨーロッパ経済論」において約350人の学生を前に、“Germany and the EU, the Future of the EU”と題する講演をされました。冒頭、まずEU統合の理念について解説され、各国は主権をプールし、共同行使することにより、欧州の安定を目指してきたことについて、自らの経験を踏まえながら説明されました。また、最近のギリシャ危機さらにはユーロ危機にも言及され、ギリシャを護ることはユーロを護ることであり、さらには、それは第二次大戦後、営々と進めてきた欧州統合プロジェクトを護ることでもある点を力説されました。また、EUは様々な困難に直面するであろうが、その歩みを止めることはないことも繰り返し強調されました。

ヨシュカ・フィッシャー元ドイツ連邦共和国副首相兼外務大臣が神戸大学を訪問

その後、元副首相及び総領事は、福田秀樹神戸大学長、及び中村千春理事 (国際交流担当) を表敬訪問され、和やかな雰囲気のなか、日欧学術交流の促進が重要である点について意見が一致しました。その後、EUインスティテュート関西に登録した神戸大学生 (学部生5人、院生1人) との昼食会に臨まれ、そこでもEU統合の重要性、世界におけるEUの重要性について触れられた後、近隣諸国との友好関係をどのように構築するかといった点で学生から投げかけられた質問に丁寧に答えられるなど1時間半を越える昼食会を終えた後、神戸大学を発たれました。参加した学生からは、「世界一流の政治家とじっくりと話すことができたことは、大変な思い出になる。」とか、あるいは「元副首相は大変気さくな方であり、かつ議論が極めて説得的であることに驚いた」といった感想が寄せられました。

ヨシュカ・フィッシャー元ドイツ連邦共和国副首相兼外務大臣が神戸大学を訪問

(EUインスティテュート関西代表・経済学研究科教授 久保広正)