神戸大学

「根寄生雑草克服によるスーダン乾燥地農業開発」に取り組んでいます

2010年10月28日

神戸大学では、国際協力機構(JICA)と科学技術振興機構(JST)が連携して推進する地球規模課題対応国際科学技術協力事業(SATREPS)の課題として、“根寄生雑草克服によるスーダン乾燥地農業開発”(研究代表者 杉本幸裕教授) に取り組んでいます。スーダン科学技術大学 (SUST: Sudan University of Science and Technology) を相手国研究機関として、2009年9月から2015年3月までの予定で実施されています。本課題には、アフリカで猛威をふるっている根寄生雑草ストライガの防除による乾燥地域に適した農業技術開発を目指して、日本側9名、スーダン側14名の研究者が参加しています。2010年9月、10月には二つの大きな行事が実施されました。

1. 国際セミナー

国際セミナー

情報交換と研究者交流を目的として、2010年9月14、15日に淡路夢舞台国際会議場において、国際セミナー”SATREPS-JSPS AA Science Platform Program Joint Seminar on Striga Spp., the food security scourge in Africa”を開催しました。日本人研究者40名、スーダン人9名を含む外国人研究者12名に加え、JICAおよびJSTからも担当者が参加しました (写真)。5つのセッションで合計14課題の発表があり、質疑応答を通してストライガへの対処法が様々な視点から議論されました。セッション終了後も活発に交流が行われ、関係者の結びつきが強くなりました。

2. ストライガ研究室の引渡しセレモニー

ストライガ研究室の引渡しセレモニー

本課題の推進に資するために、スーダン科学技術大学 (SUST) 農学部から提供された実験室を改修し機器を導入して、ストライガ研究室の設置を進めてきました。2010年10月10日に、在スーダン日本大使、SUST学長、JICA関係者および関連の研究者が列席して、ストライガ研究室の引渡しセレモニーが開催されました。神戸大学からは杉本幸裕教授、滝川浩郷教授らが参加しました。セミナーホールでの式典の後、ストライガ研究室で進められている研究が紹介されました (写真)。このセレモニーは、日本とスーダンの国際協力事業の意義とともに、現地紙Sudan Visionに10月18日付で大きく取り上げられました。

(農学研究科)