神戸大学

第2回「まちづくり地域歴史遺産活用講座」試行プログラムを開催しました

2011年02月22日

古文書の裏打ちワークショップに参加する市民モニター

人文学研究科が主催する第2回「まちづくり地域歴史遺産活用講座」の試行プログラムが、2月19日~20日の2日間、朝来市生野町のマインホールを中心にして行われました。

これは、市民の方々が地域の歴史文化の担い手として、地域遺産を保全・活用するための基礎的知識や技術を学ぶ機会を提供する「まちづくり地域歴史遺産活用講座」の確立をめざす試行プログラムの一つです。現在、人文学研究科が取り組んでいる「地域歴史遺産保全活用教育研究を基軸とした地域歴史文化育成支援拠点の整備」事業 (文部科学省採択・平成22年~24年度) の一環をなし、すでに1回目は昨年の12月、姫路市香寺町で開かれています。

2月19日と20日の両日、あらかじめお願いした市民・元小中学校教諭・町並ガイド・自治会区長・大学生・歴史系職員でない自治体職員など9名の方にモニターとして受講していただき、以下のスケジュールで行われました (生野町マインホール・生野書院展示室などにて)。

2月19日 (土)
  • 10:00 開講挨拶、共催者挨拶 (兵庫県教育委員会文化財室・朝来市教育委員会)
  • 10:15 講義「地域歴史遺産とまちづくり」 (60分・奥村弘教授)
  • 11:30 講義「フィールドワークのための事前講習 (45分・深見貴成研究員)
  • 13:30 フィールドワーク「奥銀谷を歩く」(60分・深見貴成研究員)
  • 15:00 講義「古文書基礎講座」(75分・添田仁特命助教)
  • 16:15 講義「古文書を整理・保存するために」(45分・板垣貴志研究員)
2月20日 (日)
  • 10:00 ワークショップ「古文書修復の技術にふれる」(60分・平田正和レストア社長)
  • 11:10 講義「簡易な展示の方法」(60分・古市晃准教授)
  • 13:10 見学「生野書院・森垣村の石川家資料の展示閲覧」(30分・添田仁、橋本寛子研究員)
  • 14:30 意見交換会 (90分)
  • 16:00 修了書授与、閉講挨拶
意見交換会の風景

受講後の意見交換会では、「この土地で起きた歴史を詳しく知り得て良かった」「楽しかった。今回学んだことを生野町のまちづくりに活かしてみたい」「地域活性化のためのヒントを得た」「もっと応用篇も学びたい」など、プログラムの中身について、おおむね評価する意見が出されました。また「今回の内容を役場の職員や、各大字の区長・隣保長向けにもすべき」「子供たちなど若い世代をどのように巻き込んで行くかが課題」などの意見も寄せられました。今回出された市民モニターの意見、感想について、今後、関係各機関と何度か検討を積み重ね、本講座の開講をめざしていく予定です。

なお3回目の試行プログラムについては、本年、4月15日、17日、22日の3日間、尼崎市内で開かれる予定です。

(人文学研究科)