神戸大学

神戸大学グローバルリンク・フォーラム in ソウルを開催しました

2011年11月29日

11月25日~26日、韓国・ソウルにおいて第2回となる神戸大学グローバルリンク・フォーラムを開催しました。本事業は、国際的な知的情報リソースである海外同窓会ネットワーク及び海外協定機関とより積極的に連携協力して、学長をはじめ神戸大学が海外に赴き、神戸大学のブランドを世界に発信することを目的とするものです。

第2回目の今回は、韓国の協定校と連携し、同国における神戸大学の同窓会組織である「韓国総同門会」の協力を得て実施しました。

25日は漢陽大学校において日本留学説明会と学術シンポジウムを行いました。日本留学説明会は、神戸大学、北海道大学、九州大学、東海大学、同志社大学が参加して、日本留学に関心を持つおよそ50名の学生に対して各大学の説明を行いました。

また、同日の学術シンポジウムは、漢陽大学校との共催により、自然科学系と社会科学系に分かれて行いました。

自然科学系のシンポジウムは、「持続可能な社会の発展を目指して-環境保全とエネルギー開発」をテーマに、神戸大学からは松山秀人工学研究科教授及び西山覚同研究科教授、漢陽大学校からは、姜龍洙教授及び李永茂教授が出席してそれぞれの研究について発表しました。参加した約40名の研究者及び学生はそれぞれの発表に熱心に耳を傾け、その後活発な質疑応答が展開されました。

社会科学系のシンポジウムは、「転換期の日韓関係」をテーマに、神戸大学からは木村幹国際協力研究科教授及び岡田浩樹国際文化学研究科教授、漢陽大学校からは金鍾杰教授及び金裕殷教授がそれぞれの研究発表を行ないました。シンポジウムには約30名の研究者及び学生が参加し、それぞれの発表に対して多くの質問が投げかけられ、議論が続きました。

翌26日は、ホテルインターコンチネンタルCOEXにおいてグローバルリンク・フォーラムのオープニングと講演会を行ないました。 オープニングは、福田秀樹学長の挨拶に始まり、道上尚史在大韓民国日本国大使館公使及び権五敬漢陽大学校副学長から祝辞をいただきました。また、韓国総同門会を代表して南相水名誉会長からの言葉を姜敞熈会長が代読しました。

李祥羲元韓国科学技術処長官

続く講演会では、李祥羲元韓国科学技術処長官が「日韓科学技術協力の新時代」をテーマに、産業革命から知識革命へのパラダイムシフト、そしてグローバル化した現代社会においては知的財産の創出が極めて重要な課題であり、その中における総合研究機関としての大学の役割などに触れつつ、両国の協力について多くの示唆を投げかけました。

福田学長の講演では、神戸大学と韓国の大学等との交流実績を示しつつ、韓国が教育研究両面においていかに重要なパートナーであるかを説明しました。さらに、今年4月に設置された統合研究拠点及び当該拠点で実施されているプロジェクトについて紹介の後、プロジェクトのひとつである学長自身が携わる統合バイオリファイナリー研究プロジェクトについて説明がありました。

講演会の後、同窓生とのパネルディスカッションでは、福田学長のほかにパネリストとして大学側から田中康秀教育・同窓会担当理事・副学長、同窓生側から韓国総同門会会長の姜敞熙氏、ベトナム同窓会会長のCao Anh Dung氏、中国同窓会幹事、徐一平会長代理の大岡夕伽子氏、延世大学校副教授のLoren Goodman氏が登壇し、「大学に期待すること、大学に寄与できること」をキーワードに活発な討論がなされました。パネリストによる同窓会の活動状況の報告と大学への提言の後、同窓会と大学との関係の在り方や学生の教育・キャリア支援などについて、会場からの意見も交えた意見交換が展開されました。

同日の夕刻には、第3部の「神戸大学同窓会in ソウル」が始まりました。開会にあたって福田学長は、韓国神戸大学総同門会のみなさんの物心両面での惜しまないご支援ご協力に対して謝辞を述べ、それを受けた韓国総同門会の名誉会長南相水氏 (神戸大学経営学研究科の研究生として1965~1966年にかけて在籍) が「神戸の香」(本学農学部が共同開発した日本酒) で声高らかに乾杯を行いました。会半ば、ギターによるミニコンサートや参加者たちによる一言挨拶などに耳を傾けつつ、Face to Faceで世代、専門、職種、国籍/地域を超えて新旧の絆が深まる場面が広がりました。

年々、グローバル化のスピードが早まる昨今、神戸をハブとして放射状に広がる10か所の海外同窓会が縦横にネットワークを広げる中、参加者70余名全員で学歌を斉唱し盛会の内に、第2回目のKUグローバルリンク・フォーラムの幕が下ろされました。

(国際交流推進本部・留学生センター)