神戸大学

兵庫県南部地震犠牲者追悼の催しで黙祷、献花

2014年01月17日

兵庫県南部地震から19年。1月17日午後0時半から六甲台本館前の兵庫県南部地震神戸大学犠牲者慰霊碑と海事科学部構内の神戸商船大学犠牲者慰霊碑前で追悼の催しが行われました。

献花する福田秀樹学長

兵庫県南部地震で、神戸大学では学生39人 (うち留学生7人)、職員2人の41人が亡くなりました。神戸商船大学では学生5人 (うち留学生1人)、研究員1人の計6人が犠牲になっています。

六甲台本館前では午後0時半から1分間、遺族約20人と教職員の約200人が黙祷。福田秀樹学長ら大学幹部が献花したあと、遺族が万感の思いを込めて献花し慰霊碑に頭を下げました。

「19年たった今でも悔しい」と話したのは加藤りつこさん (65) =広島市安佐北区=です。長男の法学部2年、貴光さん (当時21歳) は住んでいた西宮市の5階建てマンションが倒壊して亡くなりました。貴光さんは高校生の時に湾岸戦争で国連が機能していないのを見てとり、国連を立て直す一員になりたいと志を立て、一浪して神戸大学法学部へ。目指していたゼミで活動する直前に地震に遭いました。加藤さんは一人息子を亡くした後、講演活動に走り回り、今は「広島と福島を結ぶ会」の会長を務めています。加藤さんはこの日早朝、講演を通じて知り合った盈進中学校・高等学校ヒューマンライツ部の藤井順美さん (18) と神戸市中央区の東遊園での行事に参列した後、神戸大学を訪れました。

「神戸大学生は精神的に自立して親に負担をかけないように家賃の安いところに住んで犠牲になった人が多いと建築家の安藤忠雄さんが話していました。生きていたらあの子は今頃どこを走り回っていたでしょうね」。加藤さんは遠い目をして貴光さんをしのびました。

慰霊碑の前で
海事科学部 (旧神戸商船大学) での献花

海事科学部でも午後0時半から事務棟北側の神戸商船大学犠牲者慰霊碑前で教職員、学生約50人が参列して追悼の催しが行われました。練習船「深江丸」が汽笛を吹鳴する中、1分間黙祷。林祐司・海事科学研究科長や制服姿の学生自治会代表らが次々献花しました。

(広報室)