神戸大学

第3回被災地の図書館と震災資料の収集・公開に係る情報交換会が開かれました

2014年02月24日

2月18日、第3回被災地の図書館と震災資料の収集・公開に係る情報交換会が、人と防災未来センター (神戸市中央区) において開催されました。

この情報交換会は、本学の震災復興支援・災害科学研究推進活動サポート経費「災害資料学の実践的研究―阪神・淡路大震災の知見を基礎として―」 (研究代表・奥村弘) が主催となり、震災記録の保存・利活用について、阪神・淡路大震災以降の取り組みを踏まえ、東日本大震災被災地での現状と課題を共有し、ネットワーク形成を図ることを目的としています。2011年度から開催し、本年度で3回目となります。

本年度の情報交換会には、東日本大震災の震災資料関係機関から岩手大学附属図書館、岩手県立図書館、東北大学附属図書館、宮城県図書館、長岡市立中央図書館文書資料室、国立国会図書館の参加がありました。また、兵庫県内からは本学人文学研究科、附属図書館をはじめ、人と防災未来センター資料室、神戸学院大学、兵庫県立図書館、人・街・ながた震災資料室など多くの関係者が集いました。

まず、会場となった人と防災未来センターの今井隆介事業課長から同センターの設立経緯等について紹介があり、人文学研究科の奥村弘教授による趣旨説明、地域連携推進室の佐々木和子地域連携研究員による阪神・淡路大震災の震災資料収集・活用についての報告がありました。その後、東日本大震災被災地からの参加各機関より報告があり、それぞれの取り組みの内容や課題などが述べられました。

報告後の意見交換会では、大学教育と連携した震災資料の活用のあり方や、資料の収集・保存に関する方法論、連携の強化の必要性などについて活発な議論がなされました。いかに災害の記憶を歴史や文化のなかに位置づけ、次世代へ継承していくかについて認識を深めることができました。

なお、本情報交換会は、阪神・淡路大震災資料の保存・活用に関する研究会、科学研究費補助金基盤研究 (S)「大規模自然災害時の史料保全論を基礎とした地域歴史資料学の構築」研究グループ、人と防災未来センター資料室との共催行事として開かれました。

(人文学研究科)