神戸大学

[工学研究科] 槻橋修准教授の「失われた街 模型復元プロジェクト ふるさとの記憶 みやぎ特別展」が第1回JACEイベントアワード部門賞を受賞しました

2015年05月21日

神戸大学工学研究科の槻橋修研究室が中心となり開催された「失われた街 模型復元プロジェクト ふるさとの記憶 みやぎ特別展」が第1回JACEイベントアワード部門「“想いを形に” 賞」を受賞しました。

JACEイベントアワードは一般社団法人日本イベント産業振興協会(JACE)が、平成26年度の事業として国内外の優秀なイベントを顕彰するものです。

「『失われた街』模型復元プロジェクト」は、2011年の東日本大震災発生以降、震災とそれに伴う大津波によって破壊された町並みを、1/500の縮尺の模型で復元し、そこで営まれていた人々の暮らしの記憶を保存、継承していく取り組みです。全国の建築学生のボランティアの協力により、模型を制作し、現地住民とのワークショップを通して、今は失われてしまった街や集落の被災前の豊かな日常の記憶を模型の上に留めてきました。

今回の企画展は、2014年1年間にわたりNHK仙台放送局とともに取り組まれ、宮城県各地でのワークショップの成果として、宮城県内の志津川、石巻、大沢、そして荒浜等の模型を、プロジェクトや被災地の現況を示す写真等のパネルとともに展示されました。東日本大震災とそれに伴う大津波により、多くの街や集落が一瞬にして失われてしまった東北・関東地方の太平洋沿岸部。地域に育まれてきた街並みや環境、人々の暮らしの中で紡がれてきた記憶を保存・継承していくことを目指し、失われた街や村を1/500の縮尺の模型(気仙沼市唐桑町、南三陸町志津川、女川町、石巻市中瀬・門脇・湊地区、仙台市若林区荒浜、名取市閖上、山元町磯地区)で復元しました。復元模型の制作には建築学生によるボランティアを中心として、地域住民、その街の再生を願う全ての方が制作に携わりました。

被災者がジオラマ制作を通して、過去との絆、近隣住民との絆を取り戻すという、心のケアとしての役目を果たしている点、建築学を学ぶ大学生がボランティアで制作に参加し、被災地に寄り添う一つの新しい支援の形として学生の成長にもつながった点が評価され、受賞に至りました。

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(工学研究科、広報課)