神戸大学

2015年度「沢の鶴 茜彩」研究助成金がベトナム人留学生2人に授与されました

2015年10月27日

2015年度「沢の鶴 茜彩 (あかねいろ)」研究助成金の授与式が10月26日、神戸市灘区の沢の鶴株式会社で行われ、神戸大学大学院のベトナム人留学生、ドー・キエン・チュンさん (人文学研究科博士課程1年) とファン・ティー・タン・トゥイーさん (システム情報学研究科修士課程2年) に、同社の西村隆治社長から研究助成金が手渡されました。

哲学専攻のドーさんは福沢諭吉を研究しており、「ヨーロッパで開催される学会へ参加する費用に活用させていただきたい」と喜んでいました。ファンさんは蛋白質の相互作用に関するビッグデータを収集・分析する研究に取り組み、博士号取得を目指す考えで、「助成金は学会参加や論文集に使いたい」と話していました。

神戸大学と沢の鶴は古代米「赤米」を原料にした日本酒「茜彩」を共同開発し、2010年に全国発売しました。このお酒にはベトナムから神戸大学大学院農学研究科に留学していたヴ・ティ・ビッチ・ハウさんが2年がかりで採取した1250種の酵母の中から同社が選んだ「さざんか酵母」が使われました。沢の鶴はハウさんの功績を記念してベトナム人留学生を対象とした「沢の鶴茜彩」研究助成金を設立して、2012年から助成を行っています。

西村社長は「ドーさん、ファンさんの研究がいっそう進み、日本・ベトナム両国民の友好関係が深まることを期待しています」と激励しました。神戸大学留学生センターの河合成雄・センター長は助成金への謝辞を述べ、「ハウさんはベトナム・ダナンの研究所長として活躍しています。ドーさん、ファンさんも研究成果をベトナムの皆さんに還元してくれると期待しています」と述べました。

(総務部広報課)