神戸大学

「EUレクチャー・シリーズ」第6回:アン・バリントン駐日アイルランド特命全権大使による講演会を開催しました

2015年11月13日

11月12日 (木)、アン・バリントン駐日アイルランド特命全権大使が来学され、学長表敬を行った後、「EUレクチャー・シリーズ」第6回として“What does the EU mean to Ireland?”のテーマで講演されました。

アン・バリントン特命全権大使は、講演に先立ち武田廣学長を表敬訪問し、井上典之国際担当理事・副学長、坂井一成日欧連携教育府長、関根由紀日欧連携教育府副府長、萩原泰治経済学研究科教授が出席し懇談会を行いました。武田廣学長は、2005年にEUインスティテュート関西がスタートして以来、神戸大学が欧州連合に関わる教育・研究を重視し、欧州の高等教育機関との学術交流を深めてきたことや、2013年に神戸大学が日欧連携教育府を設立し、日欧関係の強化に携わる人材育成を目的としたEUエキスパート人材養成プログラム (KUPES) を開始したことを紹介しました。大使からは、EU加盟後にアイルランドが変化したことや、教育研究を重視している点、小国で島国である点が日本とアイルランドで似通っていることや近年移民を受け入れておりさらに人材が必要になってきていることについて紹介され、武田廣学長と意見交換されました。

講演会は、2限の法学研究科多湖淳教授の「対外政策論」の授業の中で行われました。講演会では、アイルランドのEU加盟に至るまでの歴史や加盟による影響についてスライドを用いて分かりやすくお話し頂きました。アイルランドが、ケルト人の渡来やノルマン人による侵略からイギリスによる支配を経て独立し、その後国民投票により83%という高い支持率得て1973年にEUに加盟するまでの歴史的な背景をご丁寧に説明頂きました。EU加盟後は、農業を中心にその他ITなどの産業界における経済効果のみならず、アイルランドの環境、男女平等、平和 (北アイルランド和平) においてEUから大きな支援とともに多大な影響も受けてきたことを説明されました。質疑応答ではEU加盟後の国民意識の変化などについて学生から多くの質問が寄せられ、一つ一つ丁寧にご回答頂き、和やかにレクチャーを終えました。

(日欧連携教育府)