神戸大学

ラオス教育スポーツ省官僚および小中学校校長を対象に、学校財政運営・管理に関するワークショップを開催しました

2015年11月26日

大学院国際協力研究科では、平成27年度の文科省の政府開発援助ユネスコ活動補助事業「アセアンにおける学校財政運営管理マニュアルの開発(総括:小川啓一教授)」を実施しています。学校レベルの財政運営・管理の問題に焦点を当て、今年8月にはユネスコ・アジア太平洋地域教育局の教育専門家とともに、ラオス、ベトナム、カンボジアにおいて、共同で現地調査を実施しました。

この度、2015年11月20日にラオスの首都ビエンチャンにおいて、8月の調査研究の結果をワークショップ形式にて関係者と共有しました。本ワークショップは英語とラオス語の2ヶ国語を用いて実施され、教育スポーツ省のラチンタグン・センデュン副大臣をはじめ、次官、計画局長、財務局長、政策担当官、財務省局長、州・郡の教育委員長、公立小中学校の校長、ラオス国立大学教員、ユニセフ専門家、JICA専門家、ユネスコ教育専門家を含む約40名が参加しました。本学からは井上典之国際担当理事にもご出席いただき、教育行財政分野における今後の本学とラオス教育スポーツ省のさらなる連携・協力の発展を祈念して、ご挨拶をいただきました。

本ワークショップでは、これまでの調査研究において明らかになった課題をもとに、今後のラオスにおける学校財政政策に向けた提言を行いました。また、本事業の対象国であるベトナム、カンボジアを含む3カ国を事例とした研究についても、比較・検討した研究結果を提示しました。ワークショップの後半には、調査研究報告をもとに少人数でのグループディスカッションを実施しました。学校財政運営・管理における課題を改善するためにはどのような方策が有効となり得るか、教育省担当官の意見にとどまらず、現場レベルで活躍する学校長の意見を収集することに努めました。

今後は、ベトナムとカンボジアにおいても同様のワークショップを教育省官僚や国際援助機関の専門家、学校関係者を対象に開催し、研究結果を共有して、さらなる意見を収集する予定です。また、これらのワークショップで得られた意見をもとに国別レポートを改訂し、学校財政運営・管理に特化したトレーニングマニュアルの完成を目指します。

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(国際協力研究科)