神戸大学

「第14回夏期日本語日本文化研修プログラム」を実施しました

2016年07月15日

国際教育総合センター留学生教育部門 (旧留学生センター) は、毎年、海外協定大学の学生を対象とした「夏期日本語日本文化研修プログラム」を実施しています。今年は、韓国、中国、香港、オーストラリア、アメリカ、カナダ、スウェーデン、イギリス、フィンランド、オーストリアの16大学から23名の留学生が来日し、7月5日から7月14日の約10間、日本語・日本文化について学びました。

今年のプログラムでは、SNS時代の日本の若者、就職や日本の雇用制度、結婚、少子高齢化の問題など、日本社会の時事問題を取り上げ、日本語で「読む・書く・聞く・話す」ことを通して、日本語運用能力を高めるとともに、日本社会に対する理解を深めることを目指しました。日本社会・日本文化について日本語で学ぶという共通の目的の下、神戸大学に集まった10か国からの学生達は、少し難易度の高い語彙を含む読解文にも真摯に挑み、真剣に学習に取り組んでいました。

なお、本プログラムでは、国際文化学実習 (国際文化学部開講)・日本語日本文化教育演習 (人文学研究科開講) の授業科目を履修している神戸大学の学部生・大学院生も、日本語授業の一部に参加し、参加学生とのディスカッションに加わるなど、交流を深めました。当該授業科目の履修生は、センター専任教員が担当する日本語、日本語教育、異文化コミュニケーションに関する講義を事前に受け、本学の留学生を対象とした日本語授業における実習に参加した上で、本夏期プログラムに参加しています。本プログラムは、神戸大学の在学生にとっても、多様な文化的・言語的背景を持つ同世代の学生達との交流を通して、日本を「外から見る」視点を養うとともに、各国の事情や異文化コミュニケーションについて学ぶ、貴重な機会となっています。

本プログラムの実施に当たっては、地域の方々にもご協力いただきました。今回は、三井ボランティアネットワーク事業団関西支部の皆様が、夏期プログラムの開催に合わせて、書道教室を開講してくださいました。この他にも、日本文化見学旅行では、人と防災未来センター、明石海峡大橋、六甲山牧場をまわり、山と海に囲まれた港町神戸を満喫しました。

約10日間と短い時間ではありましたが、参加者達は、授業を通して、日本社会が現在抱える問題を学び、日本に対する理解を深めました。また、各国から集まった参加者同士、そして神戸大学の学生達との交流を通して、国や地域の異なりを越えた同世代の仲間として、今後につながる人間関係を築いていました。

今年で14年目を迎えた本プログラムでは、これまでに455名の留学生を受け入れてきました。過去の参加者の中には、本プログラムへの参加をきっかけに、交換留学生として、或いは大学院生として、神戸大学に「帰ってきた」学生も多数みられます。今回の参加者の中にも、すっかり神戸大学が好きになり、本学への交換留学や大学院への進学を検討している学生も見られました。今後も、本プログラムを通じて、神戸と神戸大学の魅力を海外に発信していければと思います。

(国際教育総合センター留学生教育部門)