公開講座 多元的アプローチで捉える日本の政治-比較・歴史・統計・思想
講座の開設主旨・目的等 |
変革の時代。現代を一言で表すならば、こう言えるのではないでしょうか。失われた10年あるいは20年ともいわれる1990年代半ば以降、 それは日本の政治にとっても大きな転換点でした。外に目を向ければ、冷戦の終焉と加速化するグローバリゼーションは、 国際社会の中での日本の舵取りに難しい課題を突きつけてきました。内に目を向ければ、未曾有の経済不況を前として、 経済政策、金融政策などにおいて厳しい政策課題に直面し続けました。 高齢化社会の進展、地球環境問題への対応など、それまでにはない多くの課題への対応も必要とされてきました。 このような内外の激しい状況の変化を前に、日本の統治構造は大きく変化しました。選挙制度改革を皮切りに、 地方分権改革、中央省庁再編、司法制度改革などの一連の改革が試みられてきました。それと同時に、市民の側にも大きな変化が生じています。 NPO/NGOをはじめとして、公共問題に自ら取り組む市民の力強い姿が現れ、市民の政治参加にも新たな動きが散見されます。 総じて、日本におけるデモクラシーのあり方は、大きな変容をとげつつあるように思われます。 現在の日本政治は一体いかなる様相を示しているのでしょうか、そしてそれは今後、いかなる方向に変わっていくのでしょうか。 これが、この公開講座において探求していこうとする問題です。そして、最終的な探求者は皆さん自身であり、 この講座はいわばその道案内人となることを目指しています。そのためこの講座では、 この問題に対して多様な視点からのアプローチを試みます。すなわち、日々、新聞やテレビを通じて目にする様々な政治的な事象を直接的に取り上げることよりも、 それを皆さんが自分自身で読み解き、理解する多様な視点を提供したいと考えています。過去の日本の歩みの中に位置づける、 他の国の政治のありようと比較する、根底にある思想的な潮流を紐解く、統計的なデータの山から実態を浮かび上がらせる、 このような多様な手法を通じて、変容する日本の政治に対し、様々な方向から光をあてようと考えています。 |
講義日程・題目及び講師
回 | 講義日 | 時間 | 講義題目 | 講師 |
1 | 7月 4日 (土) | 13:40~15:10 | 現代政治思想と格差社会 | 教 授 飯田 文雄 |
2 | 15:20 ~ 16:50 | 強くなった日本の首相?-小泉政権とその後 | 准教授 曽我 謙悟 | |
3 | 7月11日 (土) | 13:30 ~ 15:00 | どこまでアメリカは"CHANGE"したか?-オバマ政権発足から半年間の成果 | 教 授 簑原 俊洋 |
4 | 15:10 ~ 16:40 | 日韓関係-国内政治と国際政治から考える | 教 授 大西 裕 | |
5 | 7月18日 (土) | 13:30 ~ 15:00 | 頼りになる同盟関係?-有志連合と多国籍軍をめぐる政治学 | 准教授 多湖 淳 |
6 | 15:10 ~ 16:40 | 無党派層をめぐる最近の選挙メカニズム | 教 授 品田 裕 |
連絡先 |
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