第1回「環境報告書を読む会」開催記録 (要旨)

日 時:
平成23年6月2日
場 所:
六甲台第1キャンパスフロンティア館3階プレゼンテーションホール
出席者:
下林正実 総務・施設担当理事
島村健法学研究科准教授・環境マネジメント検討WG座長
梶並昭彦 環境管理センター副センター長
國部克彦 経営学研究科教授・環境レポーティングWG座長
他 教職員13名
学生 27名
以下、敬称略で記載。

開会

(國部)

環境報告書を読む会は、今回で2回目であるが、1回目は5年ほど前だった。これから定期的に開催したいと思う。

神戸大学だけでなく、ここで議論したことをいろいろなところに反映させていければよいと思う。

1.自己紹介


会場全体の風景

(下林)

神戸大学はこの六甲台地区だけでも4つに分かれており、それ以外に病院地区が分かれているので、どう環境の舵をとり、進めていくかが頭の痛いところである。皆様方の意見を伺いながら、できるところからやっていきたい。

(島村)

環境報告書もPDCAを回す一つのツールとして使っていきたい。ご意見を伺いながら、環境報告書の内容および作り方、プロセスについても皆さんと一緒に考えていきたい。

(梶並)

エネルギー、廃棄物、皆さんに対する環境教育についても考えていかないといけない。将来的には環境管理センターが、神戸大学の環境に関しての情報、活動の中心になりたいと現在、努力している。

(学生自己紹介)

2.環境報告書に関する意見交換

(1) 環境報告書の概要説明

(施設部担当者)

配付資料の概要説明。
環境報告書は主にWEB版をベースに作っている。このほかダイジェスト版を発行し、昨年からは学内HPに英語版も出している。

(2) 環境に関する教育、研究について意見交換

(國部)

大学が環境に対して行うべき使命は、環境意識の高い人材の育成と、地球環境を維持し創造するための研究の促進の2つが重要である。環境報告書のページ数表示が無く見にくいことも改善点であるが、何よりも「環境憲章」の基本方針1と2に掲げられている教育と研究の充実が大切である。

(学生A)

教育と研究で、効果がしっかり読みとれるような報告書にしてはどうか。

(学生B)

授業を受けた学生の感想などを載せてはどうか。


発言する学生

(学生C)

環境マネジメントを推進するに当たり、マネジメントの担当者がどう理解し、どういった教育をしたかが見えてこない。

(学生D)

教育に関して、環境学入門などの全体の取り組みを書いて、授業に関する個別のものを後で書いたらどうか。

研究に関して、神戸大学から特別に予算が出されているのか。単にこういう研究をやっているというだけで、神戸大学がやっていると言えるのか。

(学生E)

教育、研究、マネジメントについて、環境報告書をどのように役立てようとしているのか、PDCAを回していく中で報告書の存在価値をどのように定義付けて、どのように推進していくのか。

(國部)

研究の予算は、神戸大学として環境の特別の予算は無い。科学研究費や競争的資金を獲得しているものもあるが、個別のものだ。

環境に関する予算を付けて、推進すべきかどうかということは別途検討課題とさせていただきたい。

(梶並)

教育の効果について、環境管理センター報に環境報告書より詳しく示している。環境学入門に関しては、良かったという意見が出ている。環境報告書は割愛した状況となっているが、次回はアンケートも含めて示したいと思う。

(学生B)

何が良かったのかが具体的に分かれば、よりよいと感じた。

(國部)

開示の方法とも関連して次へどうするか検討すべき。HPの開示が中心なので、ある程度は弾力的にはできるはずだ。

(島村)

環境マネジメント担当者の教育、また、教育・研究がPDCAとどう関係しているかについて、何のために環境報告書を作るのか、PDCAを回す中での教育・研究の位置付けを明確にする必要がある。基本方針の教育、研究とマネジメントは異なる要素があるので、来年に向けて検討させていただきたい。

(3) 環境に関するマネジメントについて意見交換

(学生C)

最終的な目標が中長期的にあり、今期の目標があり、結果として何パーセントできたという形で達成度を表せたらいいのではないか。このグラフはどういう目標に対して向かっているのかが分からない。

(学生A)

施設で頑張るのか、学生や教職員が頑張るのかなど、主体ごとに何をしなければいけないのかを明確にし、学生や教職員の読者が、自分達の行動が報告として現れているという構成がいいのではないか。

(学生E)

企業の環境活動においては、2050年などの長期の目標を掲げて、バックキャストと言われる手法で、長期的な活動を進めていくという考え方が出てきており、次第に広がりつつある。大学において長期目標で実際に活動していくのは難しいかもしれないが、議論は必要ではないか。

(学生D)

結果を示すだけでなく、目標やそれに対する具体的な方法をしっかり書いた方が良い。

何故キャンパスによって差が出ているのか分かりにくいので、特徴を書いた方が良い。

(学生F)

環境学入門はインプットする場だと思う。いろんな学部、学年が受けている中で、アウトプットするきっかけが授業の中であれば、効果が出るのではないか。せっかく学んだのに、自分の研究に持ち帰って、ちりぢりばらばらになるのではなく、せっかく集まった場なのだから、それを生かして実際にマネジメントに携われれば良いのではないか。

(島村)

省エネと温暖化防止の目標は、省エネ法の判断基準である原単位改善、延べ床面積当たりのCO2排出量の年1%削減をそのまま引き写しているだけである。他の廃棄物等については目標も無い。中期計画と合わせて神戸大の省エネ、CO2削減の数字を詰めており、廃棄物についても数値的な目標を作って、実現のための方策を具体化し、検証し、検証の過程も報告書に載せたいと思う。

(下林)

教職員はもちろん頑張らないといけないが、学生にも入っていただき、委員会等の集まりを作り、小さなことからでいいから、やれたらいい。大学規模が大きいので、これから検討しなければいけない。

(教員)

キャンパスごとの説明だが、文系で教育系にあたるのが、鶴甲2団地で、教育系だけの単科大学も含め、CO2は比較的少ない。それに対し、総合大学である医学部、附属病院を持つ神戸大学や旧帝大は、排出量が多い。60の国立大学で神戸大学はちょうど平均レベルである。神戸大学は総合大学の中で、学科数や部局数は全国で1、2を争うほど多い。人数や面積は少ないが、規模としては大きな大学になる。団地ごとに見ると文系は少なく、理系がある六甲台2団地と医学部がある楠団地は多い。全国的に見ても同じ傾向にある。団地ごとに比較して見るグラフとしては、意味があると思う。

(國部)

団地ごとを比較して示すのも一つだし、地区ごとのグラフで示すのも、地区ごとに良かったのかどうかが分かっていいかもしれない。

(下林)

環境パフォーマンスのページ以降にキャンパスごとの構成を再掲し、表したらどうか。

(國部)

最初に団地ごとの説明はあるが、パフォーマンスで、面積も大きな影響を与える。そこは改善することができるところだと思う。神戸大学学全体で示して、主要なところを棒グラフで表すとか、もう少し工夫したい。

(学生G)

環境報告書のガイドラインを満たすために、網羅的に書いているだけなのか。

企業の環境報告書は、ほとんどがCSR報告書となって、社会性も書かれている。神戸大学は今後、この分野でリードするために、社会性のところも記載していくのか。

(國部)

ガイドラインを参考にして、神戸大学に合う形で情報開示している。  社会性を入れるべきではないかという考え方について、環境レポーティングWGの中でもたびたび議論されている。

学生の皆さんや教職員の方々はどう考えるか。

(下林)

公開講座で大学の知的物件を公開していくことは社会貢献かもしれない。

(國部)

すでに公開講座等で社会貢献をしていることもあり、それを入れていくかどうか。男女共同参画は社会的に関心が高いので、入れていくことは可能かもしれないが、担当部署も変わるのではないか。

(下林)

関係する理事や組織等との相談になる。

(國部)

検討課題とさせていただきたい。

(4) 今後の環境に関する活動について

(学生A)

自動販売機が多い。皆さんも水筒などを持たれていると思うので、給水スポットを使って、自動販売機の稼働を半分にするとか。

LEDとか、補助金の制度やESCOシステムもあるので、導入する方向で省エネに貢献していくというのはどうか。

環境の効果というところで、神戸大学として環境のNPOとか、環境で実際に活躍されている方の応援メッセージを記載してはどうか。


発言する学生

(学生H)

神戸大学がどこに問題意識を持っているのか分からない。CO2を出していることが問題だから改善しようとするのか、廃棄物を流しているので、処理しないといけないからやっているのかなど、強い動機を明確にしたらどうか。

(國部)

神戸大学の環境に対する考え方は何か、強い動機は何かを分かりやすいように改善しなければならない。また、これは、皆さんといっしょにぜひ考えていきたい。

(学生C)

啓発活動として、特別な取り組みを推進するのではなく、自然にやっていたら環境活動になっていたという仕掛をしていく必要がある。もっと皆を巻き込んだ簡単なやり方を進めていったらどうか。

(國部)

大学は学生が最大の構成員。日常の中にいかに盛り込んでいくかは日々考えていかなくてはいけない。

(下林)

使用した教室の電気が付けっぱなしになっている場合が多い。スイッチを切るとポイントが貯まるように何かできないかと考えている。自然にやっていたら、それがエコの一端であるということができればいい。

(國部)

節約できた学部には、それがプラスになるのがよい。ペナルティでなく、プラスになるように考えていきたい。

(学生G)

記載事項が網羅的で何が重要なのか分かりにくい。記載事項を決定するプロセス、基準についての記述があれば分かりやすくなると思う。

(学生E)

環境報告書のダイジェスト版などの冊子作りに、学生の意識、意欲、視点などを生かし、作業の中に加わることで、より柔軟でステークホルダーのニーズにあった報告書が作れるのではないか。

(國部)

学生を巻き込んでやっていくのは常に議論になっているところなので、考えたい。

(職員)

ここにいらっしゃるメンバーすべて、我々といっしょに活動していただきたい。PDCAや強いメッセージ、それを決めて、議論して、上部に挙げる明確な組織を早期に立ち上げたい。我々のWGなりに一緒に参加していただきたい。

(國部)

学生の皆さんの協力と、それから、学生の皆さんのやっていることが、教育、研究の役に立つという循環を作っていくというのが、大学という立場で環境を推進することの一番大きな意味だと思う。

(下林)

ここでのお約束を実現できるように頑張りたい、またご意見等お寄せいただきたい。

(島村)

いただいたアイデアについて、実現できるように頑張っていきたい。 環境キャラバンという、施設部と教員が夏の暑い時期にキャンパスを回って、環境への取り組みをチェックする取り組みをしている。それを強化し、学生の皆さんにも参加していただきたい。取り組みに協力いただきながら、少しずつでも進めていきたい。

(梶並)

排水、廃液などの有害物質の処理については罰則があるが、神戸大学のマネジメントはうまくいっている。ゴミ分別や省エネ推進は、罰則が無いこともあり、なかなか進まない状況だ。環境管理センターの教職員だけが頑張っても進まない話なので、学生さんも一緒になって進めたい。意見があったように、意識せずに進めていけるような仕組みを考えていきたい。センターの方にもご協力いただきたい。

閉会

(國部)

皆さんからいただいた貴重なご意見は、今後の環境報告書の作成だけでなく、環境マネジメントへも活かしていきたい。皆さんと一緒に、環境マネジメントを推進していきたい。今回の環境報告書を読む会は一回目ということにして、今日からスタートして、皆さんと一緒にやっていきたい。連絡させていただくこともあると思いますが、協力してほしい。