日本のビジネスシステム-その原理と革新

日本の産業社会が生み出し育んできた、企業内および企業間協働の制度的枠組みはいかに設計され、どのように競争を左右しているのだろうか。顧客からは見えないビジネスの仕組みに凝縮されている叡智について、代表的な例を俯瞰しつつ考える。

目次

序 章 ビジネスシステムの視点(加護野忠男・山田幸三)
第1部 日本企業の再生と成長を支えたビジネスシステム
第1章 コーポレート・スピンオフ──子が親を超える事業展開(吉村典久・加護野忠男)
第2章 長期的関係による信頼構築──自動車部品の系列取引システム(真鍋誠司)
第3章 新たな協業の形──境界を越えていく自動車開発(石井真一)
第4章 取引制度の中核──総合商社・伊藤忠商事の誕生(伊藤博之)
第5章 製造と販売の統合と協働──JIT,SPA,CVSの設計思想(岡本博公)
第2部 地場産業・伝統産業のビジネスシステム
第6章 連携のネットワーク──仲間型取引ネットワークと起業家(加藤厚海)
第7章 長寿企業の家族的経営の力──金剛組の超長期存続の叡智(曽根秀一)
第8章 経営と技能伝承のビジネスシステム──彦根仏壇産業の制度的叡智(柴田淳郎)
第9章 集積のなかでの切磋琢磨──競争が支える協働と工程別分業(山田幸三)
第3部 先駆的なビジネスシステム
第10章 制度的独立を通じたビジネスシステム改革──積水ハウスのスピンオフ(吉村典久)
第11章 複合的な競争における協同──ビジネスシステムの設計思想再考(栗木契)
第12章 マネびと学び──創造的模倣と日本的応用力(井上達彦)
第13章 社会問題の解決システム──社会企業家と問題解決コミュニティ(稲葉祐之)
終 章 ビジネスシステムの日本的叡智(加護野忠男・山田幸三)

(大学院経営学研究科・名誉教授 加護野忠男)