(左)卒業留学生と在学留学生による司会                     (右)神戸大学アカぺラサークル Ghanna Ghanna

10月29日に第19回神戸大学留学生ホームカミングデイを開催しました。コロナ禍を経て2年ぶりに六甲ホールを会場とし、対面とオンライン配信を同時に行うハイフレックス形式での開催となりました。司会は神戸大学修了留学生のヘリニャン・アンドレイ・マリャンさん(人文学研究科・ルーマニア)と在学留学生の段鐘玲さん(法学研究科・中国)の2人が務め、日本語・英語のバイリンガルで行われました。オープニングパフォーマンスとして、神戸大学アカペラサークル「Ghanna Ghanna」から「ひなしずく」の皆さんに2曲をご披露いただきました。続いて、奥村弘神戸大学理事・副学長から開会の挨拶がありました。挨拶の中では、神戸大学の120周年の節目に対面開催が実施できたことに触れ、卒業留学生の国内外での活躍を称えるとともに、大学へのこれまでの献身的な協力について感謝の言葉を述べられました。

ファリザ アビドヴァさん

メイン企画の「ようこそ先輩!神戸大学へ ~第一線で活躍する卒業留学生を迎えて~」セッションでは、Trusted 株式会社共同設立者& CEOのファリザ アビドヴァさん(留学生センター日本語・日本文化研修留学生プログラム2006年修了)による講演がありました。ファリザさんは、ご自身の起業や会社運営の経験について、固い形式ではなく、カジュアルな形で神戸大学の後輩に伝えたいという思いで、講演をしてくださいました。ファリザさんは、最初にご自身の会社立ち上げについて説明されました。ファリザさんは、まず大学で学んだ異文化理解をベースにし、企業役員やマネージャーを対象とする異文化理解をテーマにした企業研修等を行う会社を立ち上げ、その運営を通して、現在のTrusted 株式会社を興されました。そこでは、イノベーションや社会課題を解決するため、企業のイノベーションプロジェクトのデザインや戦略作り、異文化理解をベースにしたプロジェクトマネジメントも行っていると紹介されました。ビジネストレンドや社会課題を意識したビジネス等、多くの示唆に富む内容に加え、ご自身の起業までの道のりについても説明してくださいました。ビジネスで必要なこととして、「大きく夢をもつ」「なぜこのテーマで起業するか」「情熱をもって行動する」「現実を把握する」「自身を説明するキーワードを持つ」「精神的なサポートを持つ」「小さい成功を祝う」「メンタルヘルスとフィジカルヘルスを保つ」ことを挙げ、これからビジネスに関わりたいと思う学生にとっても、大変参考になる講演をしてくださいました。講演を受けて、在学留学生のカルデナス・アルヴァレンガ・エミリア・ヴィクトリアさん(経営学研究科)とジーア・セインチウさん(工学研究科)も登壇し、3名による対談が行われました。「どうやって最初の一歩を踏み出すか」という学生の視点からの質問に対しては、スタートアップを支援するハブを紹介しつつ、ネットワークを築いたり、現実を知ったりすることの重要性を教えていただきました。

(左)ケオピラウォン・プーペットさん              (右)甲藤瞳さん

その後「海外ネットワーク紹介」として、「ラオス神戸大学留学生同窓会」がオンラインで紹介されました。国際交流基金日本語専門家の甲藤瞳さん(国際文化学研究科2017年修了)よりラオス神戸大学同窓会の報告をいただきました。まず、ラオス国立大学経済・経営学部長あるケオピラウォン・プーペットさん(国際協力研究科2003年修了)へのインタビューによるビデオメッセージが映し出され、プーペットさんの現在の活躍や神戸大学との繋がりが紹介されました。その後、甲藤さんから日本語教師になったきっかけと神戸大学の海外ネットワークによるラオスとの繋がりなどについてお話がありました。

六甲ホールのホワイエに会場を移し行われたKUワールドフェスタでは、GI(学生生協)の学生委員及び在学留学生による「世界のゲーム大会」が行われました。日本人学生、留学生、地域の方々といった多様な参加者が集まり、5か国の5つのゲームを楽しみました。今回は学生による企画と運営でしたが、学生ならではの視点からの企画と日本人・留学生が共に楽しめるゲーム大会の運営を行っていただき、活気と楽しさにあふれた時間となりました。

今回のホームカミングデイには、対面とオンラインで合わせて100名以上の在学生、卒業生、大学関係者が参加し、「人・知・還流」を具現する意義深い1日となりました。  

                                      (グローバル教育センター)