2015年9月21日、国際文化学研究科の山本真也准教授が2015年度日本心理学会国際賞奨励賞を受賞しました。

ヒトの特性だと考えられてきた高度な協力・文化の進化的起源を、チンパンジー・ボノボでの比較認知科学的研究を通して解明してきました。野生本来の生活の観察と飼育下での実験研究を組み合わせるという世界的に独創的な研究手法を進めています。チンパンジーを対象とした実験研究を基に、他者の状況にあわせて柔軟に利他行動を調整することをヒト以外の動物で初めて示した点が特に評価されています。さらに、チンパンジーの手助けが「要求に応じた利他行動」である点を明示し、ヒトの「自発的に助ける動物」かつ「おせっかいな動物」としての特徴を明らかにしました。これらの業績は、霊長類・比較認知科学の分野に限らず、広く社会科学の分野で注目を受けています。

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