神戸大学

第2回シンポジウム「神戸大学のミリョク」 中高校生ら150人、講演と座談会、ダンスを満喫

2013年11月18日

神戸大学のプレゼンスを東京地区に広くアピールするシンポジウム「神戸大学のミリョク」が2013年11月17日(日)、東京・秋葉原のUDXカンファレンスで開かれました。神戸大学の特長を紹介するもので、2月に続いて2回目です。中高校生、保護者ら約150人が参加。今回からネット配信による生中継も実施。ウェブでもシンポジウムを楽しんでもらいました。

午後1時15分、人間発達環境学研究科修士課程2年で2014年度ミス日本候補生 (西日本地区代表) の花岡麻里名さんが司会してスタート。福田秀樹学長は挨拶で「神戸大学はシンボルマークにも入っている山の緑と海の青に象徴されるように日本の大学の中で一番の環境に恵まれています。その神戸大学の使命は教育、研究、社会貢献の三分野で日本の、日本国民の負託に応えることにあります」と熱く語りかけました。

講演トップは理学研究科地球惑星科学専攻の巽好幸教授。「なぜこの星は『地球』なのか?」のタイトル。地球を構成する地盤が安山岩、玄武岩の重さの違いで高低差が出来たことや、地球に液体の水が存在するために表層部を構成していたプレートが割れやすくなり、その結果、プレートの沈み込みが始まってプレートテクトニクスが作動したと考えられることを丁寧に説明しました。そのうえで「地球の水はどこからもたらされたのでしょうか」と問いかけました。会場から「月にもプレートはありますか」などと鋭い質問が出ました。

次いで経済経営研究所の髙槻泰郎准教授が登壇。演題は「黒船来航前夜の日本経済」。現在交渉中のTPP (環太平洋戦略的経済連携協定) に比べて、幕末の開港は通商条約締結からわずか1年後。この衝撃を江戸期の日本人がどのように受け止め、明治以降の猛烈な近代化につなげたかについて、江戸期に実は情報革命、つまり情報は金なりという考え方が広がり、旗振り通信などで大坂の米価が10分後には神戸の商人に伝わっていたこと、市場での戦う術を身につけていたことが大躍進につながったと説明。旗振り通信を誰が始めたのかなど質問が集中しました。

ティーブレークには参加者に神戸スイーツを提供。洋風まんじゅう「神戸うりぼー」とケーキ「丹波 黒豆おうじ」を楽しんでもらいました。

発達科学部人間表現学科舞踊ゼミ
ダンスパフォーマンス

この後、発達科学部人間表現学科舞踊ゼミが美しく、しなやかにダンス「『春の祭典』より」など3本と映像を披露し、関典子講師が解説しました。

最後を締めくくったのは神戸大学女性座談会。工学研究科を修了して日本アイ・ビー・エム株式会社で金融事業部のマーケティング担当をしている大村佳也子さん、教育学部 (現発達科学部) を卒業してイラストレーターとして活躍している池田暁子さん、自然科学研究科 (現工学研究科) を修了して自然科学系先端融合研究環の助教をしている伊藤麻衣さんの3人が朴木佳緒留学長補佐の司会で、「現在の仕事」「大学生活を振り返って」「中高校生にすすめる神戸大学での過ごし方」「若い人たちに伝えたいこと」をめぐってそれぞれの思いを熱く話しました。

「失われた街」模型復元プロジェクト展示

また、講演会場横のサブ会場では東日本大震災復興支援「失われた街」模型復元プロジェクト展示が注目を集めました。工学研究科建築学専攻の槻橋修准教授の研究室が震災直後に全国の建築科学生に呼びかけて展開されているもので、この日は岩手県大槌町の震災前の町を再現した3メートル四方の模型が展示され、建築学専攻の院生たちが質問に答えていました。サブ会場には学部説明のポスターとともに相談コーナーも設置。入試課の担当者や大学幹部、シンポの手伝いの学生たちに中高校生から次々と質問が飛んでいました。

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(広報室)