神戸大学

「神戸大学国際シンポジウム・欧州神戸大学同窓会」がブリュッセルで開催されました

2014年03月18日

基調講演「国際機関における日本人」
鶯地隆継氏

3月9日(日)「神戸大学国際シンポジウム・欧州神戸大学同窓会」が、本学のグローバル人材の育成、および海外同窓会ネットワークの拡充を目的として、神戸大学ブリュッセルオフィスで開催されました。先ず開会にあたっては、吉井昌彦経済学研究科長よりご挨拶をいただきました。その後、What's global leadership in EU? をメインテーマとする、第I部の「国際シンポジウム」の基調講演には、IASB (国際会計基準審議会) の理事として活躍されている、鶯地隆継氏 (The IFRS Foundation、本学経済学部卒) をお招きしました。

定員をはるかに超える60名あまりの参加者 (欧州に留学・研修中の本学学生、卒業生、ISBの高校生、関係教職員等) を前に、「国際機関における日本人」と題してご講演。多文化の世界で新しい基準をつくることにご尽力なさってきたご自身の職場での経験、とりわけ仕事に臨む心得やグローバルな人のありようを具体的に示しつつ、最後には、歩まれた途を一日の時間の経過に置き換え、それに対比する形で、現役学生たちを朝の7時に譬えて「朝の7時というのはなんでもできる。今、自分が朝の7時にいるということをすごく大事に思って進んで行っていただきたい。みなさんのご活躍を期待しています」と力強く語られました。その後、留学中の学生たちとの質疑も活発に行われました。

卒業生5人によるラウンドテーブル

引き続き、「EUで働くということ~遭遇した危機を如何に乗り越えたか~」をテーマに、中谷彰宏氏 (Goodyear Dunlop Tires, Europe B.V.、本学工学研究科修了)、西村仁志氏 (TOYOTA MOTOR EUROPE、本学経済学部卒)、中俊一氏 (KANEKA Belgium N.V.、本学国際協力研究科修了) に鶯地隆継氏も加わり、石田マリ子氏 (ISB: The International School of Brussels、本学文化学研究科修了) をファシリテーターとしてラウンドテーブルが行われ、ここでもインパクトのある意見交換がありました。最後にEUで働くことをひと言で表すならという問いには、"多様性"というキーワードが異口同音にあがりました。

第II部の欧州同窓会では、2001年からスタートした海外同窓会ネットワークの紹介の後、内田一徳理事・副学長からご挨拶をいただき、本学農学研究科が地元の酒造会社と共同開発した日本酒「茜彩」で乾杯。研究開発に直接関わられた土佐幸雄教授による解説の後は、一気に会場の雰囲気も変わり、EU地域に在住する多くのロールモデルとなるOB・OGと盛んに情報交換して歓談する風景が見られました。

ISBの高校生と
派遣・研修中の学生との意見交換会
於ブラッセル国際学校

翌日の10日(月)には、留学中の学生を引率して「国際教育機関、日系企業見学プログラム」を実施しました。先ず、ブリュッセルにおいては最も歴史が古く、最大規模の国際学校である、ISBを訪問しました。保育園から高校まで約1450名 (60数か国) が学ぶ広大なキャンパスで高等部の日本人生徒と意見交換会を行い相互にいい刺激を共有し合いました。午後からは、郊外に位置するKANEKA Belgium N.V.の巨大なプラントを見学。欧州留学中の学生にとっては、二日間のプログラムを通して、多くの気づきを得て学び、同時に近未来の自身の姿をより鮮明に思い描く好機になったと思われます。

また、去る3月7日(金)には、欧州神戸大学同窓会in ロンドンのメンバーの方々も、SOAS (University of London) に交換留学生として在籍する学生たちと共に参集してくださいました。ロンドンでもご活躍の同窓生の方々と留学中の学生たちが共に集い、熱い情報交換の場が繰り広げられました。

今回、欧州神戸大学同窓会の温かいご協力を得て、本学の多様なグローバル教育プログラムを展開できたのは、非常に有意義でもありました。今後も国籍、専門を超えてつながる海外同窓会のコンセプト「人・知・還流」をFace to Faceで実現する場が増え、神戸大学を通してその絆がますます強まり、ネットワークがより拡充されることを願っています。

国際シンポジウム・欧州神戸大学同窓会 参加者の全体写真

関連リンク

(大学教育推進機構グローバル教育部、留学生センター、キャリアセンター)