Kobe University

海洋底探査センター・海事科学研究科附属練習船深江丸 第2回探査航海が終了しました

2017年03月13日

海洋底探査センター・海事科学研究科附属練習船深江丸 第2回探査航海 (3月1日から3月10日) が終了しました。

3月1日 (水) 8時30分から海事科学研究科 (深江キャンパス) の繋船池にて出航式を行い、矢野船長、深江丸乗組員、海洋底探査センター教員および学生等45名が深江丸に乗船し、探査海域の鹿児島県鬼界カルデラ海域へ向け出航しました。

第2回探査航海では、新たにROV(Remotely Operated Vehicle:遠隔操作水中探査機)、ウインチ等が深江丸に装備され、日向灘で海底電位磁力計2基を設置し、鬼界カルデラ海域に到着した後、第1回探査航海時に設置した海底地震計5基、OBEM2基の回収等を行い、第1回探査航海でも実施したマルチナロービーム音響測深機 (MBES) による海底地形探査、プロトン磁力計の曳航による地磁気探査のほか、新たに導入したROVによる海底目視調査、底質物採取、ドレッジによるカルデラ浅所の岩石等採取等を行い、計画していたプログラムをほぼ予定どおり実施しました。今回初めて実施するROVによる探査は、海中の探査装置を船上から操作するもので相当の困難が予想されましたが、深江丸の高い操船技術と研究者・乗組員のチームワークにより海底の様子が鮮明にモニタに映し出されました。

ROV揚収作業
ROVによる海底映像
採取した岩石

3月10日 (金) 8時45分に深江キャンパス繋船池へ帰港した深江丸の学生ホールにて、成果報告会が行われ、今回の探査により得られたデータ等の紹介・説明がありました。海洋底探査センターでは、第1回、第2回探査航海で得たデータ等の解析等を行い、次回探査航海 (平成29年10月頃予定) へ向け、研究が進められています。

第2回探査航海の概要

研究チーム・乗組員と深江丸 (種子島入港時)
2017年3月
  • 1日 深江キャンパス出航
  • 2日 日向灘に海底電位磁力計2基設置
  • 3日 鬼界カルデラ探査開始
  • 6日 種子島・西之表港入港
  • 8日 鹿児島湾内探査
  • 10日 深江キャンパス帰港

※深江丸総運航距離:1,423海里 (2,636km)、清水使用料:34トン

(注解) ROV:搭載カメラにより海底を目視探査するとともに、状況により一部のサンプル収集が可能である。深江丸の左舷船尾から振りだしたダビットの先端から海底近くに垂下したシンカーまでの一次ケーブルの長さは最大1,300mで、ROVはこのシンカーを中心に半径50mの二次ケーブルの範囲内で船上コントロールにより潜行して探査を行う。

(海洋底探査センター、海事科学研究科)