Kobe University

「働く」を考えるセミナーを開催しました

2018年11月01日

10月24日、神戸大学百年記念館六甲ホールにて神戸大学キャリアセンター主催の「働く」を考えるセミナー「今必要とされる力、レジリエンスって何だ?」を開催し、学生・教職員ら90名が参加しました。

ゲストにユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社 取締役人事総務本部長 島田由香氏、株式会社ベアーズ 取締役副社長 高橋ゆき氏、株式会社morichi 代表取締役 森本千賀子氏の3名をお迎えし、経営学研究科 平野光俊教授をモデレーターに、パネルトークとパネリストとフロアとのインタラクティブセッションを実施しました。

経営学研究科 平野光俊教授

始めに、平野教授による「転機 (Transitions)、レジリエンス (Resilience)」について、キャリア理論であるNancy Schlossbergの4Sモデルについての説明と、合わせて自身のキャリアについての講演がありました。本セミナーのテーマについて、企業で働くご経験の中で得た「基軸」や、登壇者と参加者が共に考えるためのイントロダクションとなりました。

続いてのパネルトークでは平野教授とゲスト3名が登壇し、「今の仕事に就くきっかけ」、「キャリアの中でのターニングポイント」、「今の仕事で大事にしていること」、「キャリア構築において伝えたいメッセージ」について、話し合いが行われました。パネリストらは、それぞれの経歴のなかでこれまでの苦労や葛藤などを語りつつも、その前向きなパワー溢れる内容に参加者は引き込まれた様子でした。

ユニリーバ・ジャパン・ホールディングスの島田氏は、「自分で枠を作り、外れない様にと悩んでいる人が多いと感じる。まずは自身の枠を外すことからである」また、「自分と他者を比べる必要もない、比べるのなら、過去の自分と今の自分を比べてどう成長しているかを考えること」「自分のやりたい仕事をする。これが一番大事であり、自分の強みを生かす仕事に繋がっていく」と話しました。

株式会社ベアーズの高橋氏は、「幸せになることに遠慮はいらない。誰にも自分が輝ける場所が必ずある」とし、「自分がワクワクすることを知ることが大事であり、もっと自分を知って欲しい」。さらに「人生を映画の様にストーリーとして振り返り、そしてその先の未来を考えてみること」「はたらくは人が動くこと、しごとは志に向かう事と捉えてみると良い」と話しました。

株式会社morichiの森本氏は、自身の経験から明日何が起こるか分からないとし、「今生きていることは奇跡であり、私たちは死に向かって生きている。だからこそ自分の強みを生かしやりたい仕事や働き方に向かうことが大切」「自分の愛する人が幸せに過ごしてもらうためには、先ず自分自身が幸せであること」と話しました。

左から、島田由香氏、高橋ゆき氏、森本千賀子氏

パネラーとフロアとのインタラクティブセッションでは、参加者から多くの質問が寄せられ、活発な意見交換が行われました。女性の働き方を考える上で、「男性として、女性のライフイベントも含めてどのようにバックアップしていくことが必要か」という質問には議論が集中しました。また、ある学生からは、就職活動としてインターンシップに参加したことによる経験から、「自分の夢を実現させるためには?」「求められるグローバル人材とは?」など、他にも様々な質問が飛び交いました。パネリストからは、「未経験ゆえのイメージがあり難しいと考えてしまう。実際にはサポートを求めることで応援し助けてくれる人が必ずいる」と、それぞれの経験を踏まえたアドバイスがありました。

今回のテーマであるレジリエンスについて、「枠を外してワクワクすることを考えていくこと」が、変化の波をしなやかに乗り切るためのヒントであると締めくくりました。学生・教職員ら参加者が一堂に集い、これからの「働く」を共に考える貴重な機会となりました。

(キャリアセンター、総務部広報課)